よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

高齢化時代の普遍性

日本が高齢化の先端を進んでいます。これは日本の財産です。人類が同じ経過をたどって成熟するとすれば、間違いなく日本の経験が役に立つからです。

アジアで言えば中国、シンガポール、香港といった特徴的に高齢化が進んでいる国だけではなく、他の国でも高齢者はいます。日本のノウハウはどこでも役に立ちます。介護事業者はその点を認識する必要があります。

宇宙がなぜあるのかについては、私にとり全く理解できないことではありますが、人が生まれ、成長し、衰え、死ぬことは事実として納得しています。そのプロセスで誰かのサポートを受けなければならない人々が存在することも分かります。

誰でも納得していることではありますが、社会としてまた組織として、彼らへのサポートシステムを最も効率的な形で造り上げたのは、北欧や日本であると思います。

そして、死生感や文化が異なる北欧や英語圏よりも、アジアにとっては思想や文化の根底に同じ流れがある日本のシステムは、比較的受け入れやすいものだと感じています。

出生率が様々な理由により低減する先進国の先端を行く日本で生まれた、介護や高齢者への医療ノウハウには普遍性があります。高齢化時代の普遍性に最もうまく適合しようと努力してきた日本の活動を、さらにシステム化し、効果的に運用していくとともに、それらをアジアに展開し、社会貢献する時代が到来したと考えています。

個々の組織で培われた介護サービスや高齢者医療のナレッジを、個々に投入するのではなく、日本として整理し、さらに価値を高めて海外に提供する仕組みがつくりあげられることができれば、さらに比較優位が高まると考えてもいます。

積極的にそして高速にそれらの価値を高め、国内での成果を上げるとともに、海外に展開していく活動が早期に実現することを期待しています。