勢い(盛んな意気、元気)は、どのようなときにも必要です。勢いがあればどのようなことにも積極的に取り組んでいけるし乗り越えることができるからです。
勢いをつけるためには心からの情熱が必要です。もちろんん、切羽詰まった時に懸命に頑張るといった状況でも大きな力を出せますが、それは埒外とします。
勢い、という言葉には「前向きな」という意味を含んでおり、こうした「切羽詰まって」といるときに前向きな意識をもてるケースは少なく、なんとかしなければダメだといった追い詰められた気持ちからの頑張りになることが多いからです。
であるとすると勢いをつくるためには、
- いま自分は何をすべきなのか、
- それをしなければならない理由を考え、
- 強い思いや意欲をつくり、
- それを信念に変えて、
- 絶対に達成するために期日を決めて行動する
ことが必要です。しっかりとした基礎のある本来の勢いが意味をもちます。思い付きでの勢いはその状況を長持ちさせることはできないし、また結果を正しく得られません。
本来の勢いをつけるためにどのような手順を踏めばよいのかを熟考し、勢いを意図的につくりあげていくことが求められているのです。
組織において「ある期日までに成果を挙げなければならない」といった目標があるときには、勢いを付けることを考えなければなりません。勢いを付けるためには上記で説明した「準備」を行ったうえで情熱をもち、大きなながれをつくるのです。
なお、個人個人がいくら前向きになったとしても、それを阻害する組織であれば意味がありません。組織が個人の意欲を削ぎ、勢いを抑える方向に進むからです。組織構成員が勢いをもつための活動を行うとともに、阻害要因をどのように排除していくのかについても、しかりと考えておく必要があります。
勢いの阻害要因としては、
- 仕事の仕組みの瑕疵、
- スキルのない個人
- ネガティブな個人、
があげられます。
とりわけリーダーシップをとるべき者がネガティブであったり人間性に課題があるといったケースはダイレクトにマイナスの影響を与えます。
トップマネジメントは常によい組織文化を醸成するとともに、個人のやる気を削ぐ原因を一つ一つ取り除かなければなりません。組織を勢い付けるための取組みを連続的に行いうまく継続できるよう現場をウォッチする。トップマネジメントは、そんな肌理の細かいマネジメントを行えるようにしておく必要があります。
- マネジメント力を磨くとともに、
- ビジョンを掲げ、
- (これが肝ですが)明確な内外戦略を立案し、
- 行動計画や目標管理を実施する、
- スキルの高いスタッフを配置し、
- 適切な判断ができるよう情報収集を怠らず、
- 指示した事項が思い通りに実行されているかチェックする
など、行うべきことを的確に行わなければなりません。掲げた項目は奥が深く実践は大変ですが、まずはトップマネジメントが勢いをつけるために行動しなければならないという帰結です。
組織の誰もがやる気になり自己実現できる仕組みづくりやマネジメントを行うこと。トップマネジメントの強いリーダーシップが勢いの源泉になることを忘れてはなりません。