よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

病院改革にすべてを賭ける

イメージ 1
                 (JCIジャカルタ病院のICTの取組み)
 
 
 時代のながれや医療制度改革の方向をみていると、医療は常に改革を継続していかなければならないことに気が付きます。
 
 よい医師がいて、よい看護師、すぐれたコメディカルや事務スタッフがいる病院は、そうしたことがそれぞれの個人の仕事から発現し、組織全体にそれらの息吹や情熱が連鎖的に伝播していくものです。
 
 誰か優れたリーダーさえいれば、組織が大きく変わることに似ていますが、後者がどちらかというと意図的に何かをめざし、初期においてはリーダーが声高に何かを叫び、実行していくなかで、背中をみながら他者がながれをつくり、しかし現場は大半が背中をおされながらの対応をしていきつつ何かが進むといった側面をもっています。
 
 それに引き換え前者は、トップが何をいうまでもなく、優れた者通しで話し合い、研鑽し合いながら相互に納得し、阿吽の呼吸で行動し成果をあげるといった経過をたどります。
 
 ながれは自然であり、誰もプレッシャーを受けることはなく、メンバー全員が前向きに何かを進めていくといった傾向にあります。
 
 前者が優れていることを否定するものは何もありません。
 
 こうした自助的な組織改革がうまれ、継続し広がっていく組織は、強くそして暖かい。患者さんにとって間違いなく好ましい組織であるということができます。
 
 よい人がいる場所によい人が集まる。そして自助的に改革が始まり成果をあげている。一応に彼らからは私生活のにおいが消えるほど、病院改革にすべてをかけている人々です。
 
 そんな事例をいくつか私は知っています。