よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

人がやる気になる理由(2)

さて、人がやる気になるトップマネジメントが考慮すべき3つの要素です。
▽戦略の正しさ
▽適切な事業計画
▽実行力
 
 これらがあることにより、リーダーがただ漠然と懸命に、キラキラしながら率先垂範し成果をあげているのではないことが理解できます。
 
 正しい戦略に基づいて立案された適切な事業計画は、職員全員に開示されるので、皆も年間のターゲットが判ります。
 
 そのなかで行われる目標管理は各部署や個人に明確な月々の行動目標を提示します。
職員は、自分の役割を果たすための日々を送ることができます。
 
 トップに実行力があるということは、各部署、そして個人にまで目をかけ、成果をあげるようにプロセスにまで関与することも含んでいます。
 
 トップが指示を出しっぱなしではなく、プロセスにまで目を配ることで、職員は感化され、はじめは無理やり動いていたとしても、いずれは自分の成果を自信として、能動的に活動することができるようになります。
 
 ターゲットがある、到達点が明確である、それを達成するプロセスで自信をつける、組織がサポートする、よい文化や風土が形成され、職員一人ひとりが成長しているという実感をもてるようになります。
 
 私の経験からすると、心底から吹き上がるようなやる気になることは無理でも、組織の雰囲気、環境が変わることにより、職員は必ず少しづつ組織を通じて自分が成果をあげていこうという気持になると思います(続く)。