よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

ベトナムの医療と日本の関係

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 いま、ホーチミンシティにいます。小児科診療所のチェーン展開をするためです。
 
 まずは、日本の投資家がベトナムの診療所に投資します。さらに我々が日本の診療所運営のための業務フローやマニュアル、接遇の仕組み、感染症対策、リスクマネジメント、業務改善提案制度などを導入し、ベトナム人のための円滑な医療ができるようサポートすることを目的としています。
 
 現状、日本の大学病院の複数の医師もこの支援活動に参画する予定でありとても心強く思っています。
 
 現状ベトナムは日本でいえば昭和36年ごろの状態であると考えています。
 
 もちろん、現代であることから、海外からあらゆる情報やシステムの導入を行ったうえでの昭和36年という意味ですから、日本の当時とは異なることは間違いなく、日本が経た時間を何十分の一に短縮して、成長することに疑いの余地はありません。
 
 日本からのサポートがあれば、その速度はさらに増していくことになります。
 
 ベトナムの医師と話をすると、医学部をもつ大学は多数ありますが、働く場所がないということが分かります。
 
 医師は人口増加に併せて排出されるものの、施設が追い付かないために、医師の経験を積む場所が確保できず成長のボトルネックになっている可能性がある、ということでした。
 
 彼らからすれば、医療は日本と遜色ない。したがって、医師の指導はいらない。ただし、投資をしてもらい場所を確保してもらえれば、医療を潤沢に提供できる。その第一歩が診療所の開設及びチェーンオペレーションなのだということだそうです。
 
 しかし、医師以外の株主、そしてCEOとミーティングをしたところ、お金はいらない。日本のノウハウが欲しい。医師の指導も必要であるという真逆の話になっています。
 
 医師の立場と、診療所を運営し、質の高い医療を提供したいというCEOとの考えの間には大きくへだたりがあるのだという理解ができました。
 
 彼女は、そもそも欧米の医療は入ってきているのに、日本だけは一切ベトナムにきてベトナム人のための医療をサポートしていないと話し、ぜひ支援をして欲しいと話を結びました。
 
 さらに、資金についても結論的には、49%を上限として出資もOKとの結論でした。
 
 100%外資の資本での医療は制度上守られていますが、実際のところ、日本独資でのこれらかの医療展開は政府からの窓口規制があり、ルール通りにはいきません。
 
 そもそも、ベトナム人ですら、診療所開設の許可を得るために1年以上を必要とするということがCEOから説明されましたが、以前から既にホーチミンに進出している医師から独資やマジョリティをとることは難しいという話も聞いたので、納得できる結論です。
 
 投資家も、医療関係者であり、結局のところ日本の医療のよいところをどうすれば、アジアに広め、地域貢献できるのかを熟考したのちのアプローチであり、日越の関係強化、事業展開による協力関係進捗、日本の医療による貢献ができることが事業の基本であるという姿勢を崩していません。
 
 ホーチミンでのドミナント展開、そののちの地方都市での活動、さらには子供を中心としたさまざまな事業、例えば教育や、フィジカルトレーニング、身体によい食品づくり、生活支援全般といったさまざまな関連事業への展開を行い、総合的にベトナムの将来の人材輩出のための事業をも行うことも視野に入れています。
 
 医療は生活の基盤であり、治療から予防、積極的な健康づくりといったコンセプトで、新しいモデルづくりができればよいと考えています。
 
 人口が増え続けていくベトナムにおいて、少しでも過去の経験や日本の医師を通じて指導をしてもらうことができればよいと考えています。今日の夜の便で日本に戻ります。