よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

達成感を求め前に進む

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決めた何かを成し遂げ達成感を得た時が最も幸せだと私は考えています。達成感をどれだけ得られるのかにより成長の度合いも決まります。

 

慌ただしく過ごしていると、ときに混沌とした毎日を乗越えたことだけに小さく納得し、残るものが少ない日々の気怠さに身を任せていることに気付きます。「こんな時代だから」を免罪符として、やるべきことをやらず懈怠に魂を売り渡した人生から抜け出さなければなりません。

 

明確な目標(実現、達成をめざす水準・行動の目印)が重要な理由です。

 

目標には自分で決めた目標と、他者から与えられた目標があります。

 

社会人であれば、他律的な目標は、一定の期間に達成すべき組織目標や、日々の仕事において発生するすぐにやらなければならない目標等、毎日のように決められます。

 

もちろん、仕事の中で上司から指示があり決まる目標だけではなく、仕事の中で自分がやらければならない又はこれをやりたいと能動的に決める自律目標もあります。

 

なので、目標は、

  1.他律的目標

   a付与目標

   b準自律目標

  2.自律目標

に区分できます。

 1-bから2.が生まれることもあります。

 

他律的に決まった目標でも達成すれば満足をできるものもあります。しかし、やはり自分が強い思いを持ち絶対にこれをやろうと自分で決めた事を成し遂げた時の達成感はひとしおです。

 

ということで、何かを成し遂げて達成感を得るためには目標が必要です。ここでは自律的に目標を決めるケースで話をします。

 

まず、自律的な目標があるのかないのかを振り返ります。なければ何をするのかを決めなければなりません。

 

自分は何をしたいのかについて、徹底的に思考し、目標を立てます。こうなりたい、これをやりたい、これをやらなければならない、ということです。ランダムに書き出してみるといいですね。

 

すぐできることや優先順位を考えて順番を決めると、自分の思いを整理できて、新たな発見があるかもしれません。

 

なお、実は自分には目標があるにも関わらず、前に進んでいないと考える人もここでのプロセスを実行し、なぜできていないのかを確認してみると良いと思います。

 

やりたいことが整理できたら、次に現状はどうであるのか、を分析します。目標は決まったが、その目標と現状すなわち決めたことが何とかできるのかどうか、にはどれくらいのギャップがあるのかを測定します。

 

いくつかの項目に分けて考えるとよいでしょう。例えば、能力、情報、時間、環境、金銭等々考えてみると、各項目について、どのようなギャップがあるのか判ります。

 

なお、大事なことですが、現状を踏まえたうえで、こんなことはできないと心のなかで制限をしてはいけません。

 

心を解き放ち、思いのままに何をしなければならないのか書き出し、それを読みながら、その考えは正しいのか、他にもっとよい考えはないのか、絶対的に追及すべき、自分の思いなのかについて振り返りし、考えを煮詰めていきます。

 

能力がないという答えはもう少し落とし込みどのような知識がないのか、考え方ができないのか、姿勢ができていないのか、それはどうすれば得ることができるのか。

 

また、情報や時間がないのであればどのように情報を入手したり、時間をつくればよいのか、環境が悪いのであれば、どのように環境を変えるのか、誰に助けてもらうのか、手伝ってもらうのか、整理してみるのです。そして目標に取り組むために金銭が不足するのであれば、どうするか考えます。

 

これが解決策です。それぞれの項目は、他の項目が影響を受けるので、絶対的にお金が必要であれば、それを得るまで他の項目をどのように並行して進めていけるのかといったように活用していきます。

 

やりたいことをするためにお金がないが、それを稼ぐまでの時間はどのくらいかかるのか、並行して知識を身につけられるのか、誰かに支援してもらえる環境をつくれるのか、といった具合です。

 

サポートしてくれる誰かがいる事で、サポートがない時と比べて目標達成が数段容易になることもあります。日常から支援してもらえる自分作りや、利他の活動が大切なことが分かります。

 

解決策ができたら、その達成のためのスケジュールを決めます。

 

スケジュールは、何を、いつまでに、どのように、いくらで実行するのかということですのね。とりわけ何のためにいつまでには大事ですね。大義のない哲学のない目標は何処かで見透かされ上手くことが進まないからです。

 

このようにして計画を立てPDCAを回します。Pをつくるためには、説明した取り組みを行うことが大切であり、やりたい事を目標化(ショートカット)するのでは的確な行動が生まれないと理解しましょう。

 

目標設定(Attainment)、現状(Stait)、ギャップ確認(Comfirmation)、解決策(Solution)、(このプロセスをASCS[アスクス]といいています)を検討し、そのうえで、目標設定、実行、チェック、修正というながれをつくります。

 

もちろん、修正から解決目標設定そして実行、チェック、修正と目標を達成するまでPDCAサイクルを廻すことはいうまでもありません。

 

当たり前の考え方ではありますが、日々の生活や趣味、そして仕事、すべてに通じるロジックですから、ASCSとPDCAを覚えれば使い勝手がよいと思います。

 

決めた目標に立ち向かい、満足しながら目標達成ができた時の喜びは最高です。混沌としたコロナ禍の時代(ニューノーマルの時代)において多くのの制約はありますが、日々精進し、出来るだけ多くの達成感を得られるよう頑張っていきたいものですね。