よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

病院の進む方向について

診療報酬改定のあと、多くの病院が進む方向について悩みをもっています。

急性期は急性期として、またケアミックスはケアミックスとして、そして慢性期は慢性期として。どこに進むのかについて悩んでいます。

重要なことは診療報酬そのものだけにとらわれず、その先を読むことです。例えば、7:1でいま起こっていることは、10:1でも起こりうる、ということだけではなく、急性期病床はどのような病床を言うのだろうというところまで掘り下げていく必要があるということをいっています。

どのように結論をだすのかにより、大きく結果が異なります。とても大きな問題であるということができます。何よりも今回の改定は病院病床の抜本的な見直しを行う試金石であるとすれば、道を読み違えた時の代償はとても大きいのではないかと考えています。

さらには、単なる病床見直しということではなく、病院運営の本質的な問題に言及する必要があるということに気がつく必要あります。

人材育成を怠ることがいかなる影響をもたらすのか、また、いかなる損失を生むのかが後でわかります。

また、システムを作らなかったつけがどれ程のものであるのか、思い知ることにならないようにしなければなりません。

単なる診療報酬を遵守するといったことで終わらせないようにする必要がある理由がそこにあります。本質的な病院運営について、しっかりとした戦略を構築しなければならないのだと考えています。