よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

これからの自分

 ながい間、このブログを書いていませんでした。あまりにも退院してからの日々が慌ただしく、なかなかこのページに向き合うことができない状況がありました。
 
 胆嚢摘出が2月後半でしたから、もうすでに3ヶ月以上経過しています。この間、フルに休みがとれたのは1日だけでしたから、いたしかたないということもあります。年末ぎりぎりで緊急入院し、お正月に退院したものの、さらに10日後には入院し、結局10日程度退院したものの、速攻また入院して、結局3月5日まで、約6週間の入院でした。クライアントやスタッフ、そして家族にも迷惑をかけましたが、そのときの遅れを取り戻そうとしていたのかもしれません。
 
 何れにしても、その後に診療報酬改定があり、驚くほどの影響がでているため、仕事が増えているということも現実です。
とりわけ7:1の病院の重症度や在宅復帰率がとてもきいているし、さらに地域包括ケア病床の意外と厳しい運用、さらには医療療養病床の在宅復帰機能強化といったことでの混乱が各病院にあります。そうした病院からのオファーにより病床再編や介護期医療への転換、そして、もう肩の荷を下ろしたいといって、M&Aを希望する病院が増加しています。
 
何よりもマクロ的には在宅患者が増加していて、外来、入院患者が減少していることや、やはりなんといっても、医師がどこにいってしまったのかというほどの不足していることも、原因の一つではあります。
とはいうものの、まだ経過期間内であり、10月1日以降はどうなるのかとても心配です。多くの病院は準備を始めていますが、まだ始めていない、10月1日までは経過期間だからと高をくくっている病院もあったりします。
 
厚労省はこんかいの診療報酬改定はまだ序の口であり、これからさらに厳しい改革を行うといっていますが、まさに今の診療報酬改定にだけ目を奪われるのではなく、日本の将来を見据えた対応をしなければならないという思いがあります。日本の将来を見据えるというのは、歳入不足からの社会報償費の抑制、その前提としての人口減少、高齢者増加といった内容を意味しています。
 
日本の財政の現状を本当に理解している医療従事者は少ないのではないでしょうか。
ただ、まったく日本の現状に気が付かず、無頓着で暮らしている人は少ないことでしょう。なぜならば可処分所得は増えない。つまり税金は知らない間に増加し、給料は増えない。そして消費税やその他は上る的な状況だからです。年金の受給年齢は引き上げになる。地域で介護保険料があがっていることに不満をもつ配の方は多いことでしょう。物価も目にみえてあがり、パンは小さくなり値上がりしています。他のものも何円、何十円と消費税以前の値上がりがあります。
 
いわゆる景気がよくなって物価があがるというよいインフレではなく、国力が弱いため結果としてイレギュラーな金融政策をとり、また米国の景気が回復しているため円安になり、輸出が思ったよりも全然増えないためにコストプッシュインフレになっているのは明らかです。阿部さんの給料上げてください大作戦は大企業には有効ですが、中小企業でその依頼を受けることができている企業は少ないと思います。
これ以上書きませんが、いずれにしても医療やそして医療従事者の生活自体がとても厳しいものになってくることは明らかです。
 
もちろん、だからといってどうするのかというと我々庶民は打つ手がないっても過言ではありません。
日々の仕事を懸命にすることや、力をつけるために勉強を一生懸命したり、健康に留意するために食事や睡眠運動に留意するといった程度の抵抗をするにすぎません。しかし、少なくとも現状がこうなる以前よりも、ある意味ストイック(禁欲的)に生きることは必要です。すべてを将来に備え、緊張して日々を過ごさなければならないと思います。それは良い意味での緊張を生み、急速に力をつけたり、いままで引き出すことができなかった能力を発揮することができるようになる可能性もあります。
結論は、いままで同じことをやるのではなく、いままで以上のことをして準備をするということです。
 
なお、財務省は、デフォルト(国債債務不履行)はあっという間にくると言って、事前に準備をさせようとしています。直接我々は関係ないとしても、国債価額が暴落すれば、銀行が倒産し、金利があがり、中小企業が倒産し、失業が増え、景気はさらに悪くなり、オリンピックどころではない状況になとも言われています。また、医療費を払えない国民が増加しまくります。そのときに医療や、そして介護事業はどうなっているのかを想定し、準備をすることは確かに必要かもしれませんが、やはり、できることは毎日を懸命に生きること。どうしてもここに到達します。
 
1.地域の人口はどう変化するのか
2.10月1日以降、他の病院はどう動くのか
3.自院はどのように病床再編を行い、地域住民に医療、看護を提供するのか
4.介護期医療や介護サービスをどのように提供していくのか
5.平均在院日数を守りながら、稼働率をあげるために何人の患者を増加しなければならないのか
6.そのために自分は何をすべきか、どのような力をつければよいのか、どう生きればよいのか
7.中期的には自分がどこに行くのか、どのような目的をもって行動するのかを決め、資格をとったり人間性をみがくための毎日を誠意をもって送る
とか、いったことが必要です。
 
ということで、とりとめもありませんでしたが、決意を新たに明日からまた頑張りましょう。