病院の管理会計は、部門別損益計算と指標管理、さらに行為別と疾病別原価計算ということになります。
病院においては、医療の質をあげることが最重要課題であり、それを維持発展するために管理会計があります。したがって、まず医師や職員の働き易い環境づくりが必要です。
まずは人事管理体系を整備し、この処遇でこうしたビジョンを一緒に達成していきましょうという提示が必要です。
次に彼らが目的を達成できるよう、場を提供します。場には道具がつきものでハードだけではなくソフトがなければなりません。制度や仕事の仕組みといったものにおいてベストのものをどうつくるかにマネジメントは腐心しなければなりません。
成果をあげるための道具は現場まかせにせず、マネジメントサイドがそれをどのように整備し、どのように成果をあげていくのかについてトータルでのコントロールをする必要があります。
但し、医療現場はそれぞれの医師、職員にしかし、定量目標を設定し、それをクリヤーすることを義務として提示することが必要です。なぜならば、無秩序に請求できない診療を行なったり、過度に個々の患者さんに役務提供することは利益やキャッシュを減じるからです。
最高の医療の質を確保するために、どのように効率的かつ合理的に動くのかについてのマネジメントの支援が必要です(続く)。