よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

リスクマネジメントの体系的変革(11)創造と工夫

先日、病院にお伺いしてリスクマネジメントのお話をしているときに、また同じ事故が起こったと言う説明を受けました。
リスクマネジメントって、結局レポートを書き、対策検討、対策立案で終わることが多いですよね。それも分析に時間をかけるため、いろいろな要素がでてきて一体なにが基本的な課題であるのかがわからずに過ぎてしまう気がします。

事実その病院もあれほど検討したテーマだったのに、また起こったんですから。
え、ぇぇ~ぇ。びっくり。あんなに対策考えたじゃん。実行していないんだね。
みたいなことになっているわけです。

対策立案が正しい対策であることが前提とはなりますが、それを徹底するための教育や評価制度がなければ徹底されないと思います。

まずはコアとなる事故の原因について検討し、結局は事故が抑止できてなんぼであると考えています。
したがって対策をうつ、但し見えづらいので、履歴を残す、仔細なノウハウを蓄積する、それを個人別に徹底して教育する、理解したうえで、ある業務を行なうときには必ず意識してから実施というように、当たり前のことを実行することが困難であるかも知れません(続く)。