よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

よい病院(7)積極的接遇Ⅰ

今日は講演会でした。テーマは個人情報保護法対策。

個人情報保護法対策のためには、プライバシー保護、そして積極的接遇へと階段をあがり戻ってくる必要があります。

単純な個人情報保護法対策から、もう少し幅広いプライバシー保護をテーマとした対応を行なうこと、さらには患者さんの満足度を向上させる、すなわち患者さんに感動してもらう医療をするためには積極的な接遇が必要である、という考え方がそれです。

個人情報保護法を単なる個人情報保護法のための個人情報保護を行なう法律として理解することは危険です。あくまでも医療の質の向上につなげるものとして捉えることが必要です。医療の質を向上させるためには、職員一人ひとりが、患者さんや家族と向き合い、どのような医療や看護をしていけばよいのかを考えるところからはじめなければなりません。

患者さんに、痛みを与えない、羞恥心を与えない、恐怖心を与えない、不利益を与えない…といった本来の接遇(従来の笑顔礼節という接遇とは分けて考えています)をどれだけ考え具体的に行動していけるかどうかに医療の質は依存します。

個人の工夫や創造によるノウハウ(うまいやり方、コツ)といったものについて院内からナレッジを収集し、共有化し、さらに進化させる活動が必要です。

単なる個人情報保護による患者情報の管理ということから、一歩踏み込み患者さんのプライバシーを保護する、さらには、積極的な接遇を行なうことにより積極的に感動してもらうということが必要です(続く)。