よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

禁断の上長評価項目、ご紹介します

 

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 360度評価を行うべきだとよく言われます。360度評価は、通常の上司からの評価に加え、同僚や部下からも、評価対象者の人事評価を行う多面評価のことをいいます。

 

 確かに現場では、この上司には評価されたくない、という社員、職員が訴えてくることがあります。

 

 そもそも上司の評価者訓練を行うとしても評価の前に注意を促す程度の訓練であることが多く、余り意味がないなという印象はあります。

 また、評価者訓練は評価の仕方を確認するものであり、上司が上司の役割を果たしているのかを確認するものではありません。

 

 なので、評価する側についても一度評価を行い、評価側の日常行動における課題を出しておくことが必要なのかもしれません。

 

 今回は、そんな背景の中、我々が開発した「部下が上長を評価する」上長評価システム(Superior evaluation system=SES)をお伝えします。

 

    普段評価されている上司を部下から評価するときに、どのように評価すればよいのかを明らかにしています。

 

 上司というのは、ある個人にとって自分より上の役職者ですが、上長はもう少し広い範囲の職位の上の人、といいった意味からすれば、ほぼ同じ概念です。

 しかし、自分の直属ではない上司まで評価するとしたときには上長と呼ぶ方が適切であり、ここでは範囲が広い上長を使います。

 この評価は、上長が仕事を行うにあたり、どうあるべきかということを示すものであり、部下にとってみればこんな上司や、上長であって欲しいという意味をもっています。

 

 なかなかこの評価項目を使えないと考える組織が多いことから、禁断(ある行為をかたく禁ずる)というタイトルにしています。

 

 なぜなら、ほとんどの上長がこの評価項目=設問にイェスと答える活動をしていないので低い評価しか得られないから、この評価を使ってはならないと考えているのではと、推測されます。

 

 少なくとも、私が提案した大中小の病院では、これを隠れて行ってみるところはあるものの、なかなかオープンにしてできない病院が大半でした。

 

 これをやろうと決定した幹部も含め、明らかに厳しい要求をされていると考えてしまうからなのだと思います。

 私は、ここで問われる問題にイェスと言えない原因はひとり上長だけの責任ではなく、マネジメンとの問題もあると考えています。仕組みがない、中間管理職教育をしていないことがその理由です。

 

 組織自体がここにある上長像を描き、彼らがリーダーシップを発揮できるように環境整備をしていなければ、上長の属性に依存した管理をしなければなりません。なかなか、ここにある項目を「地」でクリアーできる人は少ないのではないかと思います。

 

 さて、評価は50の設問からなっています。それでは設問がどのようなものか見ていきましょう。

 

 1.方針

・組織の方針や目標を理解しているか

・そのうえで部署の方針や目標を設定しているか

・部署の方針や目標を理解できるように部下に説明しているか

・説明した内容を部下が実行できるよう支援しているか

・方針達成や目標達成のため部下と話し合う機会を多くもっているか

 

2.環境整備

・部下が行動しやすいよう環境づくりをおこなっているか

・部下の失敗を自分の責任と捉えフォローをしてくれるか

・部下の成功を自分のことのように喜べる風土をつくりあげているか

・部下の時間を大切にし、計画的な指示を出しているか

・部下の時間を大切にし、適切な行動が行えるよう支援しているか

 

3.コミュニケーション

・部下の意見に対し肯定的に耳を傾けているか

・部下の意見に対してアドバイスをするか

・部下の意見に対するアドバイスは適切か

・感情を出して叱責せず、冷静に話し合うことができているか

・部下の意見を評価し、ときには採用する度量をもっているか

 

4.指導力

・コミットメントに基づく部下の期待を考慮して、彼らが行動しやすいように具体的に充分指導するか

・部下の行動に対しアドバイスをするか

・部下の行動に対するアドバイスは適切か

・部下の成長課題を発見しその達成に対しアドバイスをしているか

・課題達成のためのアドバイスは適切で、期待される成果を誘導しているか

 

5.教育

・仕事の多くを部下の育成に使っていると感じられるか

・部下に仕事のなかで勉強の機会を計画的に提供できているか

・部下の知識や経験の到達点を設定しているか

・部下の到達点に到達するための教育の機会を提供しているか

・教育の機会の提供は公平にすべての部下に与えられているか

 

6.評価

・仕事の成果を求めるが次につながるプロセスをも評価しているか

・部下の取扱いは分け隔てなく公平公正に行われているか

・部下に対する評価は公平公正であるか

・裏方で成果をあげている者を評価しているか

・部下を正しく評価し立場も理解して指導をしているか

 

7.態度

・部下の話をよく聞くか

・外部との取引に対し誠意をもってこれを行っているか

・自己の上司に対して正しい報告をしているか

・自ら課題を持ち、前向きに行動し成果を挙げ範を示しているか

・一方的な押し付けをせず、納得できるように指示をしているか

 

8.姿勢

・責任感はあるか

・仕事に対する情熱をもっているか

・仕事に対する使命感をもっているか

・仕事に真剣に取り組んでいるか

・生活態度は安定しているか

 

9.規律

・部下に間違いがあれば、それを納得のもとに瞬時に指摘できるか

・仕事のプロセスにおいて厳格なコンプライアンスを求めているか

・外部との取引において不正はないか

・信賞必罰についてよく理解しているか

・仕事のプロセスにおいて違反があったときに丁寧に指摘し修正を促しているか

 

10.人間性

・誰に対しても誠意をもって接しているか

・人として尊敬できるか

・仕事の仕方について尊敬できるか

・横柄ではなく常に適切な態度で接することができるか

・言葉遣いは乱雑ではなく丁寧か

 

 これらは、各項目別に

1まったくできていない

2できていない

3ふつう

4できている

5よくできている

 

で部下から、スコア化され、レーダーチャートと共にどこに課題があるのかをチェックされます。

 

 もちろん上長も自己評価を行うので、そのギャップがどう出るのかにより、上長の指導対象となる事項が明確になるというつくりになっています。

 

 各項目をよくご覧になって下さい。個々の解説はしませんが、上長として求められる項目で満ち溢れていると考えています。

 200にわたるチェック項目から推敲して、50に絞りましたが、仮に私が評価されたら、結構できていないことがあるだろうなと思ったりします。

 ただ、優れた組織においては当たり前のように行われていることであることも事実です。

 

 これらの設問に皆高いスコアがでるように、何をしていけばよいのかを考えなければなりません。

 

 組織のマネジメント力やマネジメントシステムの良し悪しが問われることになります。

やりたいことと、やらなければならないこと

 

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仕事において「自分が何をやりたいのか、良くわからない」、という人は少ないと思います。

 

 何が好きなのか、何な興味があるのかを胸に手を当てて考えればすぐに答えを出すことができます。

 

 今できているかどうかは別として漠然としてでも、また曖昧でも、何かがそこにあると思います。

 

 もし、そのに何もないのであれば、早急にそれを探していかなければなりません。

 やりたいことがなくても、十分に幸せだという人は、それでもいいと思います。

 

 でも、もし、やりたいことができた時のこの上ない喜びや達成感を味わいたいのであれば、血眼になって忘れ物を捜しに行く必要があるかもしれません。

 

 場合によれば、やりたいことそのものだけではなく、自分の気持ちや情熱など、それを生めない自分自身を振り返ることも大切ですね。

 

 なお、仕事には、やりたいことだけではなく、やらなければならないことがあります。

 やらなければならないことは、好きか嫌いか興味の有無にかかわらず、やらなければならないことをいいます。

 

 他からの要請に基づいて、もうひとつは見るに見かねて、やらなければならない、ということがあると思います。

 

 もちろん、やりたいことの思いが強く、これは私の使命だと、やらなければならないことにまで高めていくことがあります。これは力が出るし成果もあがりますね。

 

 しかし、そうした思いをもって、やりたいことを仕事にできる人はそれほど多くはないないかもしれません。

 

 本当にやりたいことは、なかなか仕事にしていくことはできないけれど、仕事で、どうしてもやらなければならないことから、やりたいことを見つけ、自分のやりたいことに擦り合わせながら力を身に着けていくことが正解なのかもしれません。

 そうして仕事を充実させている人はやはり幸せです。

 

 ただ、私たちは一人で生きているのではありません。何等かの社会や地域、組織に属して活きています。やらなければならないことのなかには、やりたくないこともあります。

 

 やりたいことだけをして、やりたくないことをしません、というのでは仕事はできませんし、組織や環境から受容れられません。

 

 嫌なことであっても興味がないことであっても、何かのために何かをしなければならないことがあるのです。

 

 自分のためだけに、やりたくないことをし続けるのは苦しいとしても、誰かのために何かをすることが本来もってうまれた人としての役割だと考えています。

 

  誰かのために何かをするなかで、相手のことを思い、考え、また組織のことを思い、考え、そして徐々に相手や組織の立場に立ってものごとを考えることができるようになります。

 

 いきなり、やりたくないけど、誰かのために仕事をしていこうと気負うのは荷が重すぎます。

 

 やらなければならないことから、やりたいことを見つけ、力をつけていくとともに、やりたくないことも含め、やらなければならないことを整理し、納得して仕事に取り掛かり、それらをクリヤーしていくことが必要です。

 

 そのことで、さまざまなことに触れ、積極的にそれを受け入れ取り組んで成果を挙げていく。その成果があれば、感謝されるし、自信もつきます。

 

 ここで書いたことは当たり前のことのようではありますが、私も含め、なかなか納得して何かをするということに慣れていない人も多いのだと最近思います。

 

 何でもかんでも首を突っ込むということは時間のないので仕事に馴染まないし、緊急性や重要性、そして困難性に基づき優先順位をつけ、また取捨選択をするのはいたしかたないでしょう。

 

 しかし、他の何か、いやなことでもやらなければならないことの受け入れ態勢をつくっておけば、学ぶこともたくさんあるし、自他ともに役に立つことができるという結論です。

 

 今日の話を整理すると、仕事の構造は次のようになります。

1.やりたいこと

2.やらなければならないこと

(1)他者の要請によりやる

①やりたいことを見つける②嫌なことでも積極的にやって役に立つ

(2)見るにみかねてやる

①やりたいことを見つける②嫌なことでも積極的にやって役に立つ

(3)やりたいことを高める

 

 やりたいことをできる自分をつくることや、やらなければならないことのなかでやりたいことを見つけて仕事をする。

 

 しかし、やりたくないけど、やらなければならないことについても、前向きに捉え、成長の肥やしにする、といったことを大切にして、日々の仕事に挑戦していきたいものです。

達成感のために、何から始めますか?

 

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 我々に与えられた時間は有限です。

 

 なので、ある期間内に複数仕事を行わなければならないとき、優先順位をつけて行動しなければなりません。

 

 例えば、5つのことを1週間で終わらせなければならないとき(似たようなことを多くの人が実践していると思いますが)使うと便利な方法があります。

 

 緊急性(Emergency)、重要性(Importance)、困難性(Difficulty)を使います。これらを基準としてやらなければならないこと、やりたいことを一つひとつ評価し、優先順位をつけて行動することで、時間を有効に使えます。私はEID(エイド)と言っています。

 

 緊急性、重要性、困難性以外の変数をたくさんつくると組み合わせや評価が複雑になるので、試行錯誤の結果、この3つに落ち着きました。

 

 仕事においては、まずは緊急性を第一とし、その後重要なものはどれか、行動が困難なものはどれかという手順で評価し、複数のタスクの優先順位を決めることが有益です。

 

 緊急性は、顧客や組織からの要請が緊急であるものをいいます。

重要性は、顧客や組織にとって重要なものであるかどうかで判断します。

また、困難性はその仕事が難しいかどうか、時間がかかるものであるかどうかを基準に選定します。

 

 緊急性はとても大事です。緊急性の高いものは、それを必要としている人や組織があり期日は決まっているからです。

 

 重要性が高かったり困難性が高いほうから先にやり、緊急性があってもすぐできるものを後回し、という人もいるかもしれませんが、後回しにしたおかげで、そのタスクが終らなかったりしたときなど、万が一のことがあり、ニーズに応えられなければ例え簡単なタスクであったとしても相手から信用を失うことがあります。

 

 なので何がなんでも緊急性を一番に考えるのが無難です。

 

 次に重要性です。これも、あるタスクを重要だと思っている人や組織があり、自分以外の他者が判断していて揺るぎのないものであり、いやいやこれは重要ではないだろう、と自分で判断できません。

 

 仕事は自分だけの考えで動いているのではなく、第三者のニーズなので、二番目には重要性を基準とします。相手にとってどうなのかを常に考え(これ大事ですね)判断基準をつくり運用すると良いでしょう。

 

 緊急性の評価をしたのち、重要性の高いものは先に処理するというながれです。

 

 困難性というのは、現状、実行が難しいだろう、時間がかかるだろう、という自分の価値観や経験による予測に基づくものであり、絶対的なものではありません。

 

 後述しますが、組織内の仕事ができる誰かや外部のプロの友人や知り合いに任せれば円滑にいくし、時間も短縮できます。

 

 自分の工夫や創造次第でどうにでもなる可能性があるということもあり、いくらでも変化しうる相対的な条件として捉えることが得策です。なので、最後の基準とします。

 

 さて、上記の考えに従って、H…高い、L…低い、と定義したとき、緊急度、重要度、困難性による優先順位の付け方は次のようになります。

一番は緊急度H、重要度H、困難性Hの仕事です。

二番は緊急度H、重要度H、困難性L

三番は緊急度H、重要度L、困難性H

四番は緊急度H、重要度L、困難性L

五番は緊急度L、重要度H、困難性H

六番は緊急度L、重要度H、困難性L

七番は緊急度L、重要度L、困難性H、そして

八番は緊急度L、重要度L、困難性L

という順番です。

5つを上記のスコアで評価し、仕事の順番を決めることが有効です。

 

 ところで、優先順位をつける前の前提をクリアーする必要があります。

 まず、自分の使える総時間を見積り、そのうえで一つひとつのタスクの総和時間を推定します。5つの仕事を行う時間をとれるのかを予測するのです。

 

 このときにはタスクの内容や困難性に注目し、全体の凡その時間を見積もったうえで、資源としての

時間と行動の時間を擦り合わせ調整を行います。

とりわけ、自分総時間<タスク総時間のときには、自分ではタスクのクリアーが難しくなります。

 

 なので、この段階で自分では賄いきれない業務については部下や仲間、上司に依頼して全体を自分の時間に収まるようにスケジュールをつくっていきます。

 

 これは優先順位ではなく、全体の見積もりと自分の時間とのすり合わせプロセスです。ここでコツがあります。全体の80%の時間で終了することを前提として考えることが大切です。

 

 そもそも、一つひとつのタスクの見積もりは「勘」に依存していて、絶対的なものではありません。20%は余裕として押さえておくのです。

 

 そして、5つの仕事を、当初はすべて100%での完成度を目指すのではなく、一つひとつをシングルタスクとして合格点の80%で仕上げ、残りの時間で相手が大切に考えている(自分が重要と考えることが相手にとっても重要とすれば、自分の重要性判断も貴重ですよね)、重要度の高いものから仕上げていきます。

 

 もうすでに合格点には到達している(この評価については第三者の眼も必要なケースも多いと思います)が、そのうえでより良いものに仕上げていく時間を20%のなかからとる、という考えです。

 この方法により、いくつかを始めから完璧にしようと仕事をしていて、残りの仕事が合格点に到達しないまま時間切れになりそうという泥沼からの回避ができるのです。

 

 ここでは1週間で5つと設定しましたが、プロジェクトや、時間をかけて達成しなければならない複数のジョブがあるときでも上記の優先順位付けは有効です。

 

 何かを始めるとき、必ず基準をもうけて意思決定し、計画を立て、行動に移すことが大切です。

 

 それこそ緊急にいまやらなければならない仕事を日々こなす毎日であるとしても、やらなければならないこと、やりたいことを複数定め、有限の時間をどううまく使うのかを考えるときの、小さなきっかけとして使ってもらえればと思います。

 

 さて、もう一つ伝えたい重要なことがあります。上記の優先順位(エイド)をつけて仕事をするときには、既にお分かりのように自分のファンをたくさんつくっておく必要があります。

 仲間にしても部下にしても、上司にしてもあなたのファンであれば、仕事を振ったときに二つ返事で助けてくれます。

 

 信頼や信用がなければ、例え部下でも指示をしっかり受け止めず、気持ちの入らない仕事をされえ後でフォローのための、とてつもない莫大な時間をとらなければならないこともあるからです。

 

 いわんや仲間や上司は、こちらの依頼や、お願いに耳を傾けることはないでしょう。

 

 日ごろから仕事に対する態度や姿勢を良いものとするとともに、積極的にコミュニケーションをとり、他者を懸命に支援することを心掛け成果を挙げて、「必要とされる人」になる努力をしておかなければなりません。

 

 人に好かれる仕事ぶりや人格形成への取り組みが、他者からの気持ちの良い支援を受けて、自らの成長や達成感を生む人生につながると私は考えています。

 

 仕事をうまく行い、成長するとともに達成感を得るため、何から始めるのを考えた時、まずは人から「好かれる自分づくり」より始めなければならないのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

決意し行動する手法

 

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 何かをやりたいという思いの実現のため、何かを始めようとするには、十分な調査、分析が必要です。

 

 決めたことを成し遂げるために調査を行い、データを分析して、意思決定を行わなければなりません。

 

 ここで意思決定とは、目標を達成するためにいくつかの手段を列挙し,それらを分析し,そのうちから一つを選んで決定する人間の活動をいいます。

 

 意思決定を行うときには、いくつかの代替案を用意し、そのなかで何が求めるものに最も近いのかを合理的に見極めて、選択のための判断を行うことが大切です。 

 

 このようなやり方はどうか、こんなアプローチをしてみよう。始めにうまくいかないときには、こうしてみよう。この段階までいったら次はこうしてみよう、などとあらゆる事を想定して準備するのです。

 

 思い込みにより深く考えずに、また人の意見も聞かないまま、準備不足で何かをスタートしてしまっても、ときにはうまくいくことがあるかもしれません。

 

 しかし大抵の場合には、十分な準備を行い、それから行動を開始することのほうが、成果を挙げられる可能性が高くなるのは間違いありません。

 

 私も、過去さまざまなことを熟考なしに始め、痛い目に会い続けて、最近やっとこのことに気付きました。

 いままでを振り返るととても恥ずかしくていたたまれない気持ちになります。

 

 その痛みをもちながら、少しはましになったものの、それでもうまくいかないこともあり、何かをやり遂げるのは難しいと感じています。

 

 なお、行おうと考えたこと自体が適切ではないときには、いくらその達成のための方法や手段を考え意思決定しても、うまくいかないし、もちろん方法や手段が適切ではなくても成果は挙がりません。

 

 しっかりと分析、準備を行い最適な方法で事を始めるべきだと、身に染みて思います。

 

 ただ、完璧に準備をしてから何かを始める、ということも、時代が大きく変わる今では、タイミングを逃したりチャンスを活かせないことがあり、事案によっては、どこまで準備をすればよいのかも様々だと考えています。

 当初の分析や検討が十分にできたと考えても、実は網羅的であるはずがないと考えればなおさらです。

 

 ある程度の準備をしたうえで、まずは(ユーザー視点の)アイデアを出して実験し、結果をフィードバックして次に進むことが良いと言われています。デザイン思考(デザインに必要な思考方法と手法で、ビジネス問題を解決する考え方)によるものです。

 

 できるだけたくさん失敗すれば、成功に早く近づく、という発想が根底にあります。アイデアを出し、やってみて失敗したらその結果を活かしてまたアイデアを生み次にいく、というサイクルを回していくのです。

 

「うーん、あれでもないこれでもない、この角度からみるとこれで、違う視点から考えるとこのやり方かな」と言っている間に時間はあっという間に通り過ぎていきます。

 

小さく始めて実験し、うまくいけば、さらに工夫をして次のアイデアを出し、次に進む。うまくいかなくても結果を活かし、次のアイデアを考え、実験してみるという繰り返しが必要だという結論です。

 

「思いつきで行動し、失敗して諦める」ことを最低とし、「あれこれ長い時間かけて方法や手段を選択し、うまくいく」ことが最高だとします。

 

そうすると、始めからうまくいかないかもしれないけれど、「その時点でもっとも良いアイデアを出して、最善を尽くして小さく実験し、結果をフィードバックしながら次に進む」こと、というアプローチが、ちょうど中間のやり方になります。

 

過去は石橋を叩いて行動するパターンがベストであり、適切であったとしても、タイミングが合わなかったり環境変化によりチャンスを逃すことがある。 

 

それを考えれば、従来の意思決定による行動を、より効果的に廻し、「アイデア→実験→フィードバック」をできるだけ早く先に進むやり方に変えるのが時代に合う、と考えています。

 

目にも止まらぬ速さで時代が過ぎ去ってしまう今、従来の意思決定と行動の関係も、新しい行動様式にバトンを渡す時期が来ているのかもしれません。

 

 

 

 

決意と行動を考える

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 人は決意なく、習慣や惰性での行動をとることができます。これを無意識行動といいます。

 

一方、何かをしたいという意思を持って行動するのは意識行動です。

 

無意識行動では大きな成果は得られませんし、意識行動であっても、弱い意思(これを弱意識行動といいます)であれば思ったように成果を得られません。

 

ただ、目的によっては、無意識行動や弱意識行動でも一定の結果を出せます。

 

朝起きて顔を洗い、歯磨きをしてトイレに行くのは習慣であり、また、会社に時間までにいくことですら強い意思は必要ありません。

 

体調が悪くベッドから立ち上がれないときに、どうしても会社に行くんだという思いをもって意識行動をとることはありますが、その行動は短時間で終了します。

 

 毎日の慣れた仕事であれば、あまり多くを考えずに慣性で行えてしまうこともあります。

 

 朝になれば身支度をして家を出て出社し、決まったことをいつも通りに行う。判断業務もそんなに多くの選択肢があるわけでもなく、何とかこなせます。

 

 患者の笑顔や仲間の気遣いに小さな達成感はあるとしても、目的をもったこうなりたい、こうしようという強い意思なしに(弱意識行動で)、一日が終わり帰途につく毎日です。

 

 人の行動は大半が無意識で行われる、といわれていますが、意味のある工夫や改善、創造なしにあっという間に時間が過ぎてしまうのは恐ろしいことです。

 

 それは、本当に私たちにとって充実した人生といえるのでしょうか。

 

 充実した人生を送りたいのであれば、決意し、目標に向かい行動することでそれを成し遂げ、達成感を得続けていく必要があります。継続的な強い決意による意識行動をとらなければなりません(これを強意識行動といいます)。

 

強意識行動は信念に裏付けられています。私しかできない、私がやるんだという信念がなければ、合目的的(目的に合った=目的を達成するため)な行動を誘導できません。

 

自分は習慣や惰性で行動していないか、今何かをしなければならないという思いがあるか、それは信念に昇華できているか、信念をもち強意識行動をとれるかどうかを振り返ってみることが有益です。

 

あらゆる意味で厳しい時代を迎えた今、充実して生きるための大小の目標を立て、強い意思をもって行動し成果をあげて達成感を得るために、私は「決意と行動」を見直してみようと思います。

 

と言っても、いままで決意し、行動できなかったことや、行動しても決意が足りず、何処かで挫折したことがどれだけあったのか。

両手の指を折って数えても足りません。

 

しかし、なかなか成果があがらないとしても、何回でもチャレンジし、どこかでは、しっかり行動できるようになれることを期待し、懲りずに決意し続けていきたいと思います。

  

 

 

 

 

部下がみるみる変わる面談とは

 

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 私が監査法人に勤務していたとき受けた面談や、銀行員だったとき受けた面談で、面談が終ったあと、前に進むことができた面談と、そうでもないなという面談があったことをしみじみ思い出します。  

 そのときには、まだ、面談をしてもらう側としての姿勢がなっていなかった、決意ができていなかったのではないかと、とても反省しています。

 

本来、面談は、上司と面談相手の相互理解を深め、組織や上司、部下の進む方向性をすり合わすために行うコミュニケーションの場です。

 

したがって、面談は以下の要件を備えていなければなりません。

1.明確な目的

2.上司への信頼

3.結論を出す

がそれらです。

 

まずは、明確な目的です。上司の目的意識だけではなく、部下の目的意識が必要です。そもそも、自分は所属する組織で一体何をしたいのか、何を達成したいのかを持ち、やりたいことを達成するために仕事をしているという思いでは仕事はうまく行きません。

 

自分の「やりたいこと」「やらなければならないこと」と組織の目標が合致している時、人は力を発揮することができるのです。

 

上司も同じです。一人の人として自分の人生をどう生きるのか、達成感をどのようにして得ていくのかについて考えている上司が、リーダーとして力を発揮できると考えています。

 

これを解決したい、前に進めたいという双方の思いがなければ面談の時間は無駄です。目的を達成するために業務の一部として面談を行うことを理解しなければなりません。

 

そして部下による上司への信頼です。信頼がなければ、部下は真実を語りません。面談はコミュニケーションなので、一方的に何かを伝達するのではなく、相互理解を行い目的を達成しなければなりません。

 

そうであるとすれば、上司が部下を信頼するのは当然として、部下が上司に心を開く必要があります。

 

心を閉ざし、面従腹背をベースとした上辺だけのコミュニケーションからは成果は生まれません。上司は日ごろから部下に信頼される言動を行い、面談に臨む必要があります。

 

 そして、結論を出します。説明を行い、意見をもとめ、役割を明確にしたうえで、協業に同意する。予め想定した面談の目的を達成し、成果を挙げることを相互に確認し、約束する必要があります。

 

1.意向面談であれば、現状を分かり合ったうえで、部下が前に向って進むことを約束する、

2.目標面談であれば、部署でやろうと決めたことのどこを自分が担い、部署目標の達成が自分のやりたいことを達成する一番の近道であることを受容れ、役割を果たすことを公約する

といった具合です。

3.日々発生する問題解決についても同様に、面談により解決の糸口をみつけ、上司と部下が共に活動し、いつまでに結果をだそうと約束する

ことが求められています。

 

 面談を行う上司は、部下それぞれの特性や得意分野、できていないことや育成目標を念頭におき、部下がどうすればやる気を出し活性化するのか、どう支援すれば成長するのかを考えて面談に臨まなければなりません。

 

面談の場を、自らが誰にも頼りにされるリーダーとして成長する場としても捉え、日々努力することが求められています。

 

上司も部下も楽しくて仕方がない面談があちらこちらで行われ、成果があふれ出て職場が盛り上がる、そんな憧れの組織は素敵ですね。

 

仕事で好かれる人は、うまくいく

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 以前、病院間の連携強化を図るためにクライアントの連携室(一般企業でいえば、コンシューマ営業部のイメージ)の名刺をもち大学附属病院に訪問したことがあります。

大学の教授であり同院の院長にお会いしました。

 

長い時間を医療の発展に捧げ、何かを成し遂げた人だけが持つ、穏やかな達観か表情に見て取れます。

 

私は、何がなんでも多くの(患者)紹介をもらいたい一心で、たぶん目をキラキラさせながら、「先生の病院と今まで以上に連携強化をさせていただきたく(強いネットワークをつくりたく)思います。

 

どうすれば連携をもっと強固なものにさせていただくことができますか?」と、後から思うと恥ずかしいほどの猫撫で声でお伺いしました。

 

院長から、論理的で合理的な話をいただけるとワクワクしていた私に、「それは君、看護部長や事務長と仲良くなることだよ」と院長は一言だけ答えられました。

 

これが連携(ネットワーク)の本質です。私は院長の言葉に妙に納得してその場を辞した記憶があります。

 

もちろん、紹介元は患者に合った機能の病院を紹介するのは当然です。そのうえで、

1.治療に適した環境がある

2.安心して紹介できるクオリティがある

という条件があります。

 

 その要請に応えるよう、紹介を受ける病院は常に意識しながら治療やケアに当たる必要があるのです。

 

しかし、それらのバーを一定程度クリヤーするのであれば、あとは連携が人と人のつながりでできあがっていくことは明らかです。

 

1.相談に迅速に対応してくれる、

2.紹介元の状況を把握し、肌理の細かい対応をしてくれる

3.約束を守る

4.誠意をもって対応する

など、人として信頼できる連携室職員、相談員、ワーカーでなければなりません。

 

人間関係は、患者や家族、そして紹介元病院職員など相手の立場にたち誠意をもって物事を考えることでつくられます。

 

好かれる人と、好かれない人、嫌われる人の差がつくのは、ここであげた対応ができるかどうかで決まってしまうんですね。

 

もちろん、紹介元の病院も、紹介先の状況把握を行い、現状を踏まえたうえで対応することが通常です。

現状を無視した(受け入れることを強要するなどの)無茶な対応をすることは控えなければなりません。

 

とはいっても患者や家族の状況は思いもよらない、想定できない方向に進むこともあり、また自院のベッドコントロールからの突然の要請もあります。

紹介元病院の機能を最大限発揮するために、患者や家族の意向を重視したうえで退院支援を行わなければなりません。

 

そんなとき、こちらの気持ちになり紹介先病院が臨機応変に対応してもらえれば、良い関係も生まれます。

 

何れにしても紹介を受ける連携室職員は、入院ルールや医師、病棟の状況等、自院の態勢や状況を常に掌握し、それを伝えるなかで、紹介元との人間関係を強固にするよう活動しながら、連携を行う必要があります。

 

紹介元も紹介先の職員も、患者や家族の思いを軸に医療従事者としての良心をもって活動することで、両者の関係が良好になり、院長がおっしゃった、「仲良くなる」ことができるのだと考えています。

 

どのような立場であるとしても、人として何が大切なのか何のために仕事をしているのか、を常に自分に問いかけながら活動することの大切さを教えてもらう機会になりました。

 

 今日の議論は、医療機関だけではなく、あらゆる仕事において社内外のネットワークをつくりあげるときに当てはまる重要な内容です。

 

 誠意をもって顧客目線で相互にベストを尽くし、他人からあの人は仕事ができるし誠実な人だよね、と好かれ関係づくりを行うことが、仕事を円滑に進める唯一の方法なのだと気付きます。

 

 できそうでできない、常に念頭に置いて自分を高めていく、奥の深いテーマだと考えています。