よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

変わるときはいま

いくら。よい設備や建物があったとしても、医師、看護師、コメディカル、事務の方々、一人ひとりの高い意識、的確な行動、そして内外での連携がないと、病院では、なかなかうまく成果をあげることができません。 このような、当たり前のことが、最近つくづく…

ともに闘う仲間を大切に

私には志を同じくする、あるいは同じ方向で生きている友人や先輩、仕事の仲間が多数います。 彼らの人生すべてをともに過ごしているわけではありませんが、考え方や行動様式が同じところが随分と多くあり、分かり合える関係です。 一様に彼らは利己的ではな…

職員の意欲をくみ取ること

病院にいてつくづく思うのは、現場の思いと経営サイドの考えの相違です。 人が少ない、時間がない、手当てが欲しい、システムが古い、新しい器械が欲しい…。 ここから、それらに対する病院サイドの検討が始まります。 とりわけ民間病院であれば、利益を第一…

医療の5つの戦略

医療機関戦略の基本は以下のものです。 増患 単価アップ 医療の質向上による生産性向上 そのための可視化 実効性を担保するためのガバナンス これらは全て、医療の質を基礎として初めて成し遂げられるものです。入院機能はもたない診療所であっても同じ戦略…

やる気になる組織。成果が上がる組織

組織に所属する人は、例え管理されなくても働くものです。しかし、管理(=一定の方向に誘導する、という意味)がなければ、一人一人が正しい方向に動けるか、成果を最大化できるかというと、疑問があります。 多くの場合、私の経験からすると前向きに行動して…

成果をあげるために

今日、クライアントの社長と昼食をいただきながら、いろいろな話をしました。彼は30年前に独立して、従業員50人の不動産会社を運営しています。 時代を読み、時代とともに事業を拡大してきました。彼は、この一年ほど引退をよく口にしていました。教えて…

新しい事業年度を迎えるにあたり

また桜の咲く時期がきました。いままで、あまり花見というものをしませんでした。桜の花の美しさや、咲き誇る空間の艶やかな雰囲気や臨場感はTVをみていてもしっかりと伝わってくるからです。そうはいっても、今回、機会があり、井之頭公園に花見に行ってき…

挫折に慣れることの回避

挫折することに慣れてしまうと、挫折することが嫌いではなくなるようになる気がします。とても恐ろしい。 挫折を知ることで、そのときの苦しみや、悲しみ、悔しさを感じ、それをスタートとし次に進めていくことができなければ、挫折をしないほうがいい。挫折…

これからの医療の方向と行うべきこと

機能分化と平均在院日数短縮により、病院病床を削減するということが医療制度改革の軸とすれば、どこで医療を行うのかといったことになります。 その答えは居宅です。住んでいる家。すまいを居宅といいます。それは自宅が自分の生活の本拠となっている家。自…

リーダー育成の方法

まず、中間管理職のリーダーの育成には、全般的な対応と、階層別の対応が必要です。全般的な対応は、病院の活度をあげること。すなわち、ヴィジョナリーなテーマを提示し、戦略化させ期日までに何かを達成しなければならないという達成目標や切迫感をもたせ…

さまざまなリーダーの存在

一定の課題を提供すれば、驚くほど力を発揮するスタッフがたくさんいます。それが病院です。いままで多くの病院のなかで、スタッフと一緒に仕組みをつくりあげてきた経験からして、阻害要因さえなければ、多くのスタッフは前向きで、積極的に何かを変えてい…

クリティカルパスの機能

ご承知のようにクリティカルパスは重要な経路という意味で、もっとも早期に治療ができる計画を、カレンザンダーが1980年代に完成させたものといわれています。 多くの病院がパスを導入し、一次パスから二次パスと進化させている環境があります。当初は指…

真剣に生きること

空港にある、こんな施設を見ると、小さい時に近くの公園で遊んだときの光景が断片的に浮かんできて、とても懐かしい気持ちになります。しかし、反芻すれば、沢山の経験をして沢山の時間を消費してきたことに気がつきます。 保育園、幼稚園、小学校、中学校、…

ネガティブな気持ちを高めること

やる気のでないことが誰にもあると思いますが、その気持ちをどのように高めていくのかがその人の成功(満足し人生を歩む)ためのポイントだと思います。 やる気のないときには、自分の現状とこれからを想うことが必要です。 1.何をしたいのかを明確にする…

マニュアル作成と運用の大切さ

マニュアルは、単なる手順書ではなく、ノウハウ書です。その作成と改定は、暗黙知を形式知、個人地を組織知として整理し、それらを活用して常にナレッジを高めていく手法であることは、多くの組織に周知されています。 しかし、具体的に 業務の棚卸 手順化 …

医療マネジメントの領域はとても広い

各部署毎にミッションや、達成のための業務フローがあります。それらを上手く使えるチームや個人がいて、各部署が相互に繋がりながら診断や治療が行われます。全段階に患者さんやご家族の事情が絡みます。そして医療制度が全体に影響し、コスト管理が重なり…

医療のなりたち

医師、看護師、コメディカル、そして事務があって医療は成り立ちます。しかし、実際の病院運営は、いくつかのことからなかなかうまく成果をあげられないことがあります。 いちばんめには、医師です。やはり、医師が全体のコーディネーションをしなければ医療…

戦略を立てる病院と立てない病院

厳しい医療環境を迎え、病院は明確な羅針盤をもたなければならない時代になりました。病院の最も大きな羅針盤は事業計画書です。事業計画書は医業収入と医業費用を予算化したものをいいます。事業計画書は戦略により立案されます。戦略には外部戦略と内部戦…

医療の可視化について

医療は、技術をもった医療従事者が設備や機器を活用して、これを行います。検査や撮影、投薬、インプラントを使った手術など多くのツールも用います。ありとあらゆる職種が、医師の指示のもとで、それぞれの独自性を担保しながら、一体となり成果をあげよう…

JCIセミナーに参加して

新丸の内ビルディング10階 日本創生ビレッジにて、三菱地所のサポートにより、JMT主催「JCI Made Easy」と題したJCIセミナーがありました。 当社役員の松田一敬氏の勧めにより、私も参加しました。 CI(Joint Commission International)はアメリカの組織に…

DPC推進委員会の進め方

「入院診療費の計算方法が,病気の種類と診療内容によって分類された「DPC」と呼ばれる区分に基づいて,あらかじめ国の定めた1日あたりの定額部分と出来高による部分を組み合わせて計算する方式です」とDPCの説明が行われています。 DPCは表面的には診療…

能力考課のための職務基準

看護部の職務基準の一部です。 的確な排泄器具の選択・取扱いができ、患者の状態に合わせて排泄の介助及び後始末ができる プライバシーに配慮しオムツの交換ができ、排泄後の保清ができる 状態に合わせたベッドメーキングができる 安全や清潔に配慮した病室…

何かを変えるということ

人はなぜ何かを変えようとすることに躊躇するのでしょうか。避けようとするのでしょうか。 確かに現状のままいることは楽であることはわかります。しかし、少子高齢化や財政難を背景に、これ程未来のことが判っている医療や介護制度の下で生業を立てている業…

コミュニケーションの絶対化

人と人の関係はコミュニケーションにより完成します。勿論、何をやりとりするのかや、タイミングが必要であり、そこに齟齬があれば、いかに頻繁にコミュニケーションがあっても、相互信頼を得ることができず、成果は上がりません。 まずは相手の立場にたち、…

仕組みづくりと仕組みの運用

毎日行うべきことを毎日行うことや、それを合理的に行うことが必要です。そのためには、 1.仕組みをつくり、 2.一定のルールのもとで 3.運用し、 4.それらが正しく行われていることを誰かが管理しなければなりません。 5.強い意志のもとで、 6.それらがあた…