よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

2006-01-01から1年間の記事一覧

DPC時代をどうクリヤーするのか(1)

今年も、もう少しで終わりです。 医療業界といえば混乱に継ぐ混乱という状況でした。それは医療制度改革が原因です。しかし、よくよく冷静に考えてみると、混乱の原因は日常にあることがよく理解できます。 突然、降って沸いたように今の病院の問題が生まれ…

今日はクリスマスイブ

最近、出張しているとイルミネーションつきのツリーがたくさん、そしてどこにでもあります。 青色発光ダイオードのおかげで、とてもバリエーションがでてきているのがよく分かります。 きれいなツリーに会うと思わず写メしてしまうのは私だけではないようで…

開業支援ということ

昨日、夜弊社のHPをリニューアルするため、業者の方と会社で夜までミーティングしていました。 サーフィンをしながらたまたま、開業支援をする会社のHPをみて、なるほど介護事業までをも含み、こうした提案を行いながら仕事をつくっていくんだな、という…

超びっくりしました

先月のおわりにオーストラリアのメルボルンやブリスベンで、終末医療、緩和ケアの施設をみてきました。医師や看護師、介護事業関係者等々とのツアーです。あまりにも国の政策や国民の考え方や生き方が日本と異なり、驚きました。地域医療というか、医療のあ…

時のながれと時代のながれ

皆さん、久しぶりにこのページに向かっています。この3ヶ月間はあっという間の3ヶ月間でした。 仕事柄、さまざまな病院の方とお会いする機会が多く、また、講演会のなかで、自分自身が今の時代について講演しているため、より一層「今」を感じています。 …

病院原価計算の必要性(4)

原価計算のうち、部門別損益計算が病棟や部門の課題を発見するために利用されています。たとえばある病院はSPDを利用していながら院内在庫があります。 それは、看護師が注射針3本必要であっても、8本をとってしまう。そして5本をストックする、さらに…

結婚式です

今日は中国地方の病院のお嬢さんが結婚しました。すごく活き活きしていて、きれいなお嫁さんでした。病院の経営者として理事長のバックアップを10年間してきた彼女は、とても男らしい伴侶を得たのでした。今日考えたことは、人はこうしてさまざまな人生を…

リスクマネジメントの問題点(8)事前の対応

随分前に、医療事故で訴訟となるのは、次の3つであると説明しました。 ①注意義務違反 ②看護観察義務違反 ③説明義務違反 これらについて十分に事前に検討し、それぞれが発生しないようにしようという意味でした。しかし、最近の医療事故の内容をみていると、…

いま行わなければならないこと(2)

闘うなかで工夫し、創造し、どうしたらより高い質の医療を提供できるのかについて率先して幹部が行動した結果、組織が動かないはずはありません。とても歯がゆいです。確かに、中にいれば袋小路に入り込んでしまうこともあるでしょう。 また、懸命に働く医師…

いま行わなければならないこと(1)

DPCを採用するしないにかかわらず、病院が収益をあげようとすると、平均在院日数は短縮される、利用率が落ちる分だけ増患しなければならない、という環境を乗り越えなければなりません。 そのために、まさに高密度で合理的な質の高い医療が求められていま…

本来の接遇って何

本来の接遇は、 ①痛みを与えない ②恐怖心を与えない ③羞恥心を与えない ④納得してもらう ⑤不快な思いをさせない ⑥不便をさせない ⑦不利益を与えない というもので、拙著ブランドな病院の時代で公表しました。 病院の接遇は、「又来てくださいね」という接遇…

考課者訓練

広島の病院で考課者訓練をしました。 医師を除くすべての職種から参加した8グループ約50名の監督職・管理職の方々に集っていただき、1時間30分で、レクチャー及び実際のトレーニングを実施しました。 考課者訓練はなぜ必要なのか、どのように基準を合…

医療機関全体の構造(2)

すでに一部であり、全体である。個々の医療機関のあり方を示した状態です。独立した一部でありながら、全体を構成する部分である。 ということもできます。これは全体が成り立つためには一部が必要であり、一部が成り立つためには全体が必要であるという意味…

DPCは改革のための素敵な贈り物

DPCが40万床の病院に導入されようとしています。 というか、これが急性期病院の残る数といわれて随分時間が経ちました。医療制度改革は、医療費の削減といったテーマを基礎として、病院数を減少させることが大きな課題となっているようです。療養型病院…

ダイエットだ~ぃ、ぇっと…(6)

今日はお昼にお肉をたべましたが、ご飯は半分残しました。でも帰りの新幹線でパン2つとサンドイッチたべて、また家で焼きそばとパンをたべたんだよ~。 今日は病院で人事考課における考課者訓練のプログラムについて事務長と理事とミーティングして、BSC…

大阪の時間

今、ホテルのチェックインをしたのち思い出してまた会社に戻っています。今日は東京で午前中仕事してから福岡、そしていま大阪の事務所にいます。 先ほどS社のお客様2名との会議終わり、食事をしたあと戻りました。明日はK病院での仕事とS社主催の講演会…

介護に必要なコミュニケーション

先日お話をした看護師さんは訪問看護ステーションの看護師さんです。 テレビを一緒にみて、笑っているヘルパーさん。利用者は楽しくなさそうです。食事をしようとやっと手を動かし始めたおばあちゃん。ヘルパーさんが話しかけているのでご飯が食べれません。…

医療機関全体の構造(1)

急性期や慢性期、そして診療所と医療機関にはいくつもの業態があります。 これに介護施設や居宅支援を含めるとさらに多くのパターンで医療、介護が提供されていることがわかります。これらについて、個々に現状における問題点を出すと、それはそれはたくさん…

権限規程は経営資源最適化の道具です(3)

4.権限規程の作り方 以下の手順で作成します。 ①フォーマットを用意する ②組織には、権限を以って決定しなければならない仕事にはどのようなものがあるのかをすべて 列挙する(書き出す) ③それは、4つの権限を当てはめるとすると、それは誰が行使してい…

北海道の空

先日、北海道の滝川というところにある病院に行ったときの駅からみた夕焼けです。 きれいな空で電車を待っている間、思わず写真をとってしましました。ふとしたとき自然に触れる楽しみがツアーにはあります。ほっとしたひとときです。

権限規程は経営資源最適化の道具です(2)

(3)承認 承認は、何かを行うことを承認する権限です。これは決裁と同義です。すなわち起案者が起案し、審査をする者がチェックしたのち、わかりました、それではそれをお願いします。といった決裁を行うことが承認者の権限です。決裁を行ったと言うことは…

デューデリチーム物語(2)

銀行の不良債権処理、そして事業用ビルの購入、居住用のマンションのバルクでの投資、さらに商業施設と不動産ファンドの投資先が広がり、ついに米国のリートの3~4割が病院であるように、日本でも投資が病院に向けられてきたということになります。 どうし…

デューデリチーム物語(1)

先月から今月にかけて、病院のデューデリゼーション(調査)を3つ実施しました。いわゆる買収のための調査です。チームは公認会計士と医事担当者、補助者から構成された3~4名で動きます。病院によってスタッフは入れ替わりますが、ほぼこの構成で、財務…

権限規程は経営資源最適化の道具です(1)

ちょっとながいタイトルですね。今日、日曜日ですが、クライアントに行き、権限規程の作り方を説明してきたので、それをご紹介します。今日はまとめ書きです(もうこれで5つめかな?)。 それではスタート。 1.はじめに 権限規程は、企業における仕事上の…

札幌は寒いよ

いま、札幌の事務所で一人で仕事しています。クライアントのところから先ほど帰り、パンやさんで購入した菓子パン(今日の夕食)を食べ終わったところです。で、昨日は九州にいましたから、結構気温の差がありますね。でも、一人で広い事務所で仕事をしてい…

診療所と介護

昨日は北九州で講演会でした。S社の会員セミナーでしたが、30名弱の医療機関のが方が集っていただき、診療所がこれからどのように活性化していけばよいのか、そして介護事業とどのように絡んでいけば良いのかについて2時間お話をしました。 ここのところ…

病院原価計算の必要性(3)

最近の講演会以来やコンサルティングを受けたいという依頼の多くが、病院原価計算になってきました。 DPCの時代においては、部門別原価計算や患者別疾病別原価計算、そしてまつわる指標管理ができなければ、暗闇で、しかし少し目がなれているなかで仕事を…

医療崩壊(1)

皆さんお久しぶりです。ブログ1ヶ月近くも休んでしまいました。というのも、大きく仕事が変化してきているからです。7月以降療養型病院はどんどん業績を落としています。そして急性期病院も他人事ではありません。医師の不足問題をはじめ、多くの課題を抱…

業務改革のながれ

療養型病院の医療区分1の患者を受け入れなくなったたため、急性期病院で急速に社会的入院が増加しています。ディスチャージの仕組みづくりをすること、できるだけ早くリスクスクリーニングをして後連携につなげていくことが必要です。 でもって医師の判断だ…

病院原価計算の必要性(1)

にわかに病院原価計算導入の機運がたかまってきました。そもそも従来財務諸表と医事データだけでマネジメントを行おうとするところに、病院経営の困難さがありました。暗闇のなかで薄明かりを目当てに仕事をしているものの、それが当たり前になって、みえな…