よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

職員への期待と権限について

先日ある規模の大きな診療所のトップが、「職員がやるべきことをしない」と嘆かれていました。しかしお聴きしてみると、ご自身のやりたいことを整理し経営方針として提示することや具体的な目標設定なしに、日々のルーチン業務のなかで職員に期待をしている…

悠久をつくる台本に生きる

人生とは何か、普遍的なテーマでありながら、一生解答が得られないまま終焉を迎えるのだろうと最近よく考えます。 地球が宇宙のなかに浮遊し、適度な太陽の光を以って恵まれた環境がつくられ、人類が奇跡的に生まれ、文明が発達し科学が進化し人の寿命が延び…

その日に向かって生き抜くこと

かなり前のことですが、「象の背中」という映画を観ました。役所広司と今井美樹が夫婦役で共演です。 余命6か月を宣告された役所広司が、180日をどう生きるのかという映画でした。象のように死を覚悟したとき、誰にもみつからないように死に場所にいくので…

静寂と輝きと

カーテンを勢いよく開け、ホテルの窓から外をみると、そこには静かに佇む町並みと、それほど遠くではない場所に時折キラキラ小さな光を放つ静かな海が横たわっていました。 冬の季節、町の色はどちらかというと灰色で、北国の外れにあるこの地の気候がとても…

インドネシア・ジャカルタの病院視察

ジャカルタには何度か訪問しています。最近ではクライアントの病院の関連施設がインドネシアから看護師の資格を持つ介護実習生を6名受入れ、人口減少が急速に進む現地で希望の星として勤務するなど、インドネシアは身近な存在です。 今年も6名の採用が決ま…

実感のない世界

10年前に、自分が世の中の変化についていけていないことについて記事を書きました。経済成長できない日本はいま失われた30年に向かい合っています。キャッシュレス転換で先進国に遅れ、EV化で欧米や中国の後塵を拝し、社会インフラを変えるようなユニコーン…

ミャンマー・ヤンゴンの病院視察

利益がなければ医療の継続は行えません。どのように優れていると自負したとしても、利益が出ない医療は継続できないのです。 自治体病院であれば税金でその損失を補てんすることができると考えているでしょう。しかし、それは地方財政の疲弊とともに儚い夢と…

業務改善の3つの役割

業務改善とは、現状業務をより好ましい、望ましいものへ改めること及びそのための創意工夫の取組みをいいます。業務を見直し、現状の業務をよりうまく、より早く、より合理的に(安く)できる業務に変えていくことです。それは社員一人ひとりが本来は業務と…

成長の道しるべとなる職務基準

先日、病院で看護部長と職務基準についてミーティングしました。 職務基準とは、部署毎の職務分担一覧表で、 ひとくくりにした仕事とその内容を明らかにして、 困難度や等級に応じて区分し、 個人がどこまでそれらができればよいのかの組織の期待 を明らかに…

最強のスタッフマネジメント

最近、コロナがひと段落したこともあり、講演会やウェビナーを含め、リアルにおいても医療機関の理事長や院長と話す機会が増えました。そこで、多くの診療所にスタッフマネジメントへのニーズがあることが分かりました。 会計事務所のクライアントである様々…

病院原価計算のすごい機能

病院原価計算には部門別損益計算と、患者別疾病別原価計算があります。部門別損益計算から説明します。 部門別損益を計算できるようになると部門別あるいは病棟別、さらには診療科別の損益が計算でき、実際の損益分析をかなり詳しく行えるようになります。 …

明確な権限で戦略推進を

多くの組織で、権限と責任がうまく整理できていません。 厳しい外部環境となるなかで、各組織は足元を固めなければなりません。個々の職員が力を発揮することができる内部環境づくりを行う必要があるのです。権限と責任の明確化は、それらに一定の方向性を付…

カンボジア・プノンペンの病院視察

我々が、中国(北京、上海)、韓国、香港など東アジア、そしてオーストラリアでの視察を経て、ASEAN10ヶ国の病院や介護施設を調査してきたのはいつもお話ししています。なかでも気になる国カンボジア。 カンボジアではやっと2018年に健康保険が機能し始め、…

スムースな組織運営を行う方法

以前、病院で中間管理職勉強会をしました。 勉強会では、部署間、部署内コンフリクト(衝突)をどう解決するのかについて簡単に説明しました。もともと組織にはセクショナリズムや、自己利益優先という性格があります。これらを更に助長する事案の検討でした…

軽んじてはいけないマニュアルの効用

先日、セミナーを行いました。マニュアルがいかに大切であるのかについての説明を行いましたが、マニュアルに関するチェックシートがあることを思いだしました。 チェックシートを使い、マニュアルの作成及び運営の状況について自社の現状を調査してみる必要…

ナレッジで組織は進化する

組織のもつ知識やノウハウ(ナレッジ)は、 組織のルールや仕組みになり当該業務を担当する誰もが共有するナレッジと、 個人が個別に持つナレッジ から構成されています。 ここでノウハウは、上手いやり方、コツ、やってはいけないことを総称する概念です。 …