それは、さわやかな風の吹く日曜日のことでした。母親のいる地方都市に、母の日の花束をもってでかけたときのことでした。
近くのお花畑から、こちらを見ている目が…。ふと振り返るとそこには凶暴なクマがいまにも、蝶に襲いかかろうとしているではありませんか。あ、あぶない!
しかしよく見てみるとエコの時代らしく、クマさんはすっかり森色になっていて、自然と溶け合っているようです。なんと地球にやさしいクマさんなんでしょう。
私は感心して、私にみられて恥ずかしさに硬直しているクマさんに挨拶をしたのでした。
「こんにちわ。暑いですね」(なぜか返事はありませんでしたが…)
つつじがとてもきれいで、そして頬をなでるそよ風は、あたたかく、穏やかでした。
それにしてもよくできたクマさんですよね…。