20年4月から後期高齢者医療制度が開始されます。
本当に…、っていう感じの制度です。確かにサロン化している病院外来から高齢者を引き剥がすためのシステムとしては、よくできているという思いがあります。
それも、保険の負担を広域とすることで市町村の負担を平均化し(これを公平といっています)そのうえで、高齢者の保険料負担を増やし、かかりつけ医を登録させる、ということで問題解決するのかどうか疑問です。
診療所のドクターもいろいろですし、かつ看取りまでやることを想定しているということですが、在宅療養支援診療所の届出をしていない診療所が大半の現状において、本当にそれができるのかということになります。手上げをしていても24時間対応できない診療所が数多くあるなか、次の手はこれか、という感じもします。
確かに診療所では診れない患者さんを病院に紹介することで、対応することにはなりますが、実際にすべての診断が的確にできるのかどうかについても疑問が残ります。
診療所にすべて任せるということではなく、常に病院が患者のやり取りに積極的に関与できればまだ安心できますが…。いったいどうなるのでしょうか。開業は増え、競争は厳しくなり、患者はこない。そのなかで75歳以上の高齢者の患者は増え続ける。問題を抱え、在宅をもこなし、そして看取りまでを診療所で本当にできるのか、そうした疑問も確かにあります。
このような医療制度改革が、正しい、あるべき方向に向かっているとあとでわかるようなそんな制度改革であって欲しいと願っています。