よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

看護師さんお願いします(6)2交代制やむなしという背景

ネットで記事をみつけました。ちょっと引用してみます。(医療・保健・介護労働を問い直す会・S)
http://www.workers-net.org/wk111item.html

『この背景には、現在の「8時間3交代制」も、ギリギリの人員で組んだ場合、「日勤の次に深夜」、「準夜の次に日勤」という、無理な勤務が常態化するという問題があります。

日勤が17時に終わって、帰宅して子供の食事や風呂の世話をし、休む間もなく出勤して、深夜勤務に入る、というパターンは、深夜勤務の前に体を休めておくことができず、事実上は一種の連続勤務であるのです。

 「準夜の次に日勤」も同様です、夜中に勤務を終わって帰宅しても、ろくろく睡眠も取らず、翌日の勤務に入るというものです。このため、病院によっては、わざわざ「日勤・深夜」用の仮眠室を設けている所もあります。帰宅せず、職場で仮眠しようというのです。

 「それなら、いっそ準夜と深夜を一緒にしてしまい、そのあと心置き無く眠りたい」という声が出てくるのも、やむをえないことです。つまり、「2交代制」導入は、「3交代もきつい」という、看護労働者の苦悩につけ入って提案されるところに、反対運動を組む場合も困難なものがあるのです。

 その上、「入院患者にとっても、寝るときと、起きるときと、同じ看護婦さんが世話してくれる方が安心できる」という、「看護サービスの向上」論まで「看護研究会」で説かれると、ますます反対しづらくなります。(もっとも、実際に患者の側が「晩と朝に看護婦が同じでないと不安」かどうかは疑問であり、長時間労働による医療ミスの方がよっぽど不安であるのですが。)』


やっぱり無理なシフトであると確かに3交代もきついですね。結局は、ある程度余裕のある経営を行なうなかで看護師さんの職場環境を改善することが必要だ、ということです。

であれば、やはりマネジメントとしては、病院が維持できる、あるいは発展成長できる病院経営をしていなかければならないということになります。

先日ある市民病院の院長とお話をしました。自治体病院は今後補助金打ち切りのなかで、適性利益がでていなければ民間病院に統合される可能性が増えてきています。認定医療法人はそうした機能をもっているという本省の担当官の話もあります。

結局は患者さんから評価される病院づくりが必要です。そのためにも看護師さんにがんばっていただく。であればまずは看護師さんの環境を…。やっぱり適性利益が先か、看護師さんの人員増による環境改善がさきなのか…。鶏卵(にわとりたまご)の話になりますね。