よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

宇宙と生命に感謝

 本当に寒くなってきました。東京は昨日の夜雨だったこともあり、秋を通りすぎて冬になったという感じがしました。先日の北海道もとても寒かったですが、関西で感じたこもれびのなかのほのかなあたたかさも東京では帳消しになったという感じです。

 もう衣替えも済み、冬に向かって気持の準備をはじめています。冬を意識するようになると1年の区切りにたどりつきます。毎日慌しくても、また年末がやってきます。クライアントの会話のなかにも、年内に、とか、来年になる前にとか、今年中にしあげましょう、などといった言葉がちらほらでてきます。
 
 1年は365日しかなく、また日々大切に過ごしているつもりでも、やはり年の区切りは誰にでもやってきてしまう。みな命あるものは年を積み重ねながら地球のうえで終焉を迎え、また生まれ、また最後のときに触れ、そして…と輪廻転生を繰り返すことになります。宇宙が終わになるのか、地球がその前に宇宙の屑になるのかわかりませんが、そのときまで人間はそうした生死を繰り返すなかに身を置いて暮らしていきます。

 宇宙がなぜあるのか、地球はなぜあるのか、宇宙になぜ浮いているのか、なぜ人間がいて…ということに思いを馳せるとわからないことだらけです。宇宙が存在し、生きているということは事実であり、自分が存在しているとうことも受入れて、どう生きるのかを反芻する。そうした繰り返しのなかで、どう生きていくのかについて考えざるをえない。私達生命をもった者に与えられた義務のようなものなのか、権利なのか。
 享楽的に生きるよりもストイックに、弛緩する人生よりも緊張を、その場かぎりよりも計画的に、空想よりも現実を…。いつもあるべきものとながれるものの間でさまよいながら日々がすぎていきます。

 医療を考える、介護に対峙する毎日のなかで、日々、迷いがあります。変わらない現実や変えられない事実。研鑽や限界。しかし、私達が描いた医療や介護の姿を追いながら、そこに一歩でも近づきたいと思う。その到達点を渇望しているのか。希望なのか。覚悟をしているのか。薄っぺらな思いなのか。正義はあるのかないのか。いつも問いかけながら、自分の最後のときを迎える日まで、人は自らと闘いつづけなければならない。

 年の区切りを思うと、そんなことを考えたりします。
 
 今日はDPC協議会の理事会があります。午前中は11時からNPO承認の完了について、事務局からお話があります。またO病院のパス委員会の資料や、K病院プロジェクトで使う生活習慣病センター実行プログラム、M病院の接遇のチェックシートのチェック。I産業の監査レポートの監修…とか、今日やることがいろいろ…際限がありませんが、朝食をたべたらまた日常に戻ります。

 まずはそれぞれの病院や企業から求められているものを懸命に提供することが私達の使命であり、また喜びでもあるからです。

 宇宙のなかの、けしつぶのような自分を感じながらそう生きられることを感謝しています。

「ドクタートレジャーボックス同時掲載記事」