よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

黒ひょうが動き出した

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 監査法人のクライアントのひとつにS社(http://www.shopandshops.jp/)があります。

 S社は、メンズトラッドで有名なアパレルの会社で、全国たくさんのショップをもち多くのファンに支持されています。
  
 F社長を「黒ひょう」と、私は呼ばせていただいています。気持ちのなかではチーターに近い存在です。彼は普段は静かに階社であたりに目を配り、小さなことには動ぜず、いつも社員をどう活かして仕事をしてもらうのかについていつも心を砕いています。

 多少の問題には目をつぶり、それよりも幹部をも含めた社員役員のプライドを守り、尊重することに重きを置いた経営をされています。

 我々は、仕事柄どうしても些細なことに気が付き、鬼の首をとったようにさわぎたててしまうことがありますが、F社長は、ちいさいことにはこだわらず、常に全体を俯瞰してみつつ、大きなながれをつくりあげることに重きを置いている。泰然自若ということばがぴったりという感じです。

 しかし、F社長は何か特別に重要なことがはじまりそうになると、やおら身体を起こし、少し手を前にして身体を伸ばしたと思うと、あっという間に獲物をとる目になっていることがあります。小さい獲物ではあまり動かず、でかくておいしい獲物には、目に見えないスピートで、これを獲りにかかる…。

 そんな感じがあります。その的確な判断とスピードにより、いままでもいくつもの成功を積み上げてきました。

 彼の戦略は常識的であり、しかし飛躍的であり、そして創造的です。もちろん辛酸をなめてきたこともありますが、その積極的かつ的確、迅速的な対応故、行動が評価され、成果をあげていくのです。

 「黒ひょう」それは、あわただしく動くことで空気を吸っている私にとっては、真似ることのできない存在です。動物であれば、私は寂しがりやの羊です(黒ひょうは昔あった動物占いの特徴的な動物の一種であり、そこに羊もいるのですが、ある本に私の生年月日は「寂しがり屋の羊」と書いてありました…)。寂しがりやというところが、また哀愁を感じさせますよね…。

 なお、黒ひょう社長には、私のファッションアドバイザリーを引き受けていただいています(かどうかわかりません…がアドバイスをしていただいています)。

 っていうか「今日の石井さんは入ってきたときによれていなかったよ、よくなった」と誉められました。わーい、わーい!。でも、これは「以前よりもよかった」という比較相対的なものであり、絶対的な評価を得ているものではないということに気がつきました。しくしく。

 いずれにしても、社長にお会いするのはどのような服装で、どのようなシャツで、といったことについて、いつも神経を使います。「んだよ、それは~」とはおっしゃらないのですが、社長がセンスがよいので、自分をふりかえってしまいます。

 今の課題は、美容室と靴。1000円の床屋に行っていることについて指導を受け、また講演会をすることが多いのだから、靴をもっとよいものを履きなさいというアドバイスを受けています(今の靴も奮発したつもりだったんですが…)。

 アドバイスを忠実に受け入れ、すてきな靴を買い求めて社長に誉めていただければと思っています。

 なお、付け足しのようですが、今日の会議の話題は、元町店のMD(マーチャンダイジング)やセグメント売上、ワゴンの使い方、店舗活性化の方法等について意見交換をしました。やはりトップが現場にでて自らの目で、ものごとを判断し、指示をする。
 
 これが一番であると改めて考えさせられた時間でした。

 で、社長の横にいらっしゃるのは、聡明で冷静で、山登りが大好きなS常務です。絶妙に気持ちが合ったコンビである2人が、会社の内外戦略を明確にすることにより、とてもまじめな組織が、大きく動くことになります。

 厳しい環境のなかで、またそろそろ、黒ひょうが動きそうな気配が今日はありました。
 

 私は、これからすてきな靴を求めて旅にでます…。