よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

りそな銀行今村さんデヴュー

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 りそな銀行に医療チームが立ち上がりました。東京と関西に人員を配置し、銀行のクライアントに対するソリューション業務に着手したのです。

 医療環境はいうまでもなく、大きく変化してきました。医療費削減のため病床数を減らす政策がとられ続けています。
 しかし、この政策はある意味、医療の原点回帰を促し、各業態にある病院の医療の質を向上させ、また治療成果を高めていく方向に医療が動くことを後押ししたと理解しています。

 DPC病院は、短縮される在院日数のなかで欧米ほどは進んでいないものの、できるだけ急性期病院の機能を果たすことができるような政策をとり、手術件数を増加させるとともに、アウトカムを維持したままで早期の退院支援を行うことができるようになっています。

 再診患者さんは必要に応じて逆紹介し、自院を必要とする患者さんを早期に治療開始できるよう誘導するといったことがそれらです。

 また、他の業態の病院も連携を通じた地域医療政策を現実化する活動をし始めていますし、療養病床をもつ病院は介護療養病床のベッド廃止が延期されたということではありながらも、業態を続けることができないとみて、判断を覚悟しはじめているところも増加しています。

 医療療養病床もどうしたら医療区分1の多い状況から脱却するのかということで、本来の地域連携をどのように行うのかについて具体的な展開を行おうとしています。

 住宅や施設への移行をも含め、在宅療養支援診療所に移管するところも増え、箱から出た医療が地域全体満遍なく広がり、地域住民を守る活動に入ったということがいえます。

 りそな銀行の今村さんは、この日ココチケアの高専賃を視察にきました。近藤管理部長の案内で、高専賃のなんたるかを自分の目でみて判断しようという姿勢です。先立って近藤理事長との面談では、機関銃のように多様な質問を浴びせかけ、なんとか学びたいという意欲旺盛な時間をもってもらうこともできました。

 メリット・デメリットそしてこれかの法制度改革への対応をも含め、医療型高専賃の思想や具体的なオペレーションの在り方について、数多い知見を得ていただいたのではないかと考えています。

 いずれにしてもりそな銀行にこうしたチームや優秀な担当者が配置されたことで、これから新しい時代の流れに沿った適格な銀行支援が病院に行われるようになることを期待しています。