よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

看護師さんお願いします(9)Nさ~ん、Sさ~ん、Mさ~ん

もうクライアントの病院を辞めてしまったNさんは、寿退職でした。
勤務している医師が大学に帰るときにご結婚。

リスクマネジメント委員会のトップでしたから、そのときは超痛手でした。でも嬉しそうな顔をみると、のこってちょ~とも言えず…。

でも新しい分析方法を提示したときには「面白いですね。結婚しても続けたいな~」とおっしゃっていて、その看護師としての姿勢にちょっと感動した覚えがあります。

いつも組織に溶け込み、他の方から尊敬され、笑顔を絶やさないNさんでした。

Sさんは大学病院や有名病院を経て、田舎のその病院に勤務していました。

積極的にバリバリ大学病院で実行していたことを導入しようと頑張っていました。オーストラリアで大学院を通信教育で卒業し、いろいろなことにチャレンジされていました。

しかし、上司とうまが合わず結局退職しました。退職の挨拶のときに、病院の課題のレポートを私に下さいましたが、一気に文化は変わらず、組織のスタッフと衝突してしまうさまを、目の当たりにしました。なお、この方もすばらしい、Mさんも同時に退職。Sさんとの関係が壊れた結果だということでした。

どの看護師さんも一生懸命医療を支援しよう、良い看護をして行こうという方でした。
病院にとっても、そして患者さんにとってもとても惜しいことですね。

Nさんはお祝いしなければならないことですが(ひと段落したら戻って欲しいですね~)、SさんとMさんは、どうしても納得がいきません。師長クラスで次の病院を性格は180度違うものの、一緒にうまくできなかったかなぁといつも思います。

我々は毎日病院にいるわけではなく、毎月委員会を運営するお手伝いをしたり、トップマネジメントとと戦略立案を行なうということが仕事です。一人一人の課題や組織の軋轢を解決する力はありません。力の限界を感じた事件でした。