よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

管理会計の重要性(7)益々管理会計

ある病院で医師が救急車を断りました。自分は脳外の医師だから他の疾患はみるつもりはない、という意見でした。救急救命士はあきれはて、この病院には患者を搬送するのはやめようということになったそうです。なぜそれが判ったのか。

指標管理を導入し、仔細な管理を行いながら、毎回救急車搬送患者数を消防署別にチェックするとともにシェアをチェックしているからです。指標管理はあらゆる行動を定量化すること、が定義ですがレセプトから拾えない数多くの指標が病院の周りには埋もれています。こうした指標を正しく管理することによって多くの問題や課題を発見することができます。

変化があったときにリアルでの情報を集め、さらにその改善のための行動を起こすことで問題解決を継続的に実施する。このケースの場合では、院長と事務長が当該消防署に訪問し、謝罪し現状回復しました。
但し、その医師には若干熱いお灸がすえられたそうですが、創造を逸脱する事態が常に起こるものですね。

定性情報のみならず、定量的な情報を常に収集することが適当です。それは病院の業績を必ず明らかにする根拠となるでしょう。