よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

原価計算あれこれ

部門別損益計算のレクチャー

今日は、病院で中間管理職の勉強会をしました。サマリーを書きます。 部門別損益計算は管理会計の一部です。管理会計には月次決算や、指標管理、部門別損益計算や、患者別疾病別原価計算、投資経済計算、予算実績管理などがありますが、現状を可視化し、何が…

病院原価計算の前提

病院原価計算はモニタリングツールです。すなわち現状がどうなっているのかをつぶさに把握し、そのうえで、問題を発見、課題の明確化、問題解決のための活動といったながれが病院にはありますが、まさに現状把握を的確に行うために病院原価計算があります。 …

病院原価計算からわかること

病院原価計算には、部門別損益計算と患者別疾病別原価計算があります。前者はどの病院であっても必要なものであり、業態にかかわらず部門で損益をみるということに資するものです。 後者はとりわけDPC病院において必要とされるものであり、他の業態ではあ…

原価計算における減価償却費の考え方

部門別損益計算において、減価償却費を期末に計上する病院があれば、部門別損益計算を正しく行うことはできません。毎月有形固定資産を事業の用に供したうえで、病院を運営しているからです。したがって、減価償却費は月次で発生するとした考え方に沿った会…

病院経営を支える管理会計と病院原価計算

本日コクヨホールで、杏林大学の奥田先生と旭川赤十字の牧野先生とご一緒に、公私病院連盟のセミナーの講師をさせていただきました。公私病院連盟の竹内会長ありがとうございました。タイトルはこの記事のタイトルです。参加された皆様には私の稚拙な話をお…

部門別損益と指標管理

以下は最近の弊社と病院でのミーティング資料の一部です。部門別損益と指標管理を理解するために必要な事項ですので、チェックしてみてください。 部門別に損益が計算されれば、最終的には外来患者や入院患者一人当たりの医業収益や医業原価、そして医業利益…

部門別損益計算の導入

1.はじめに 会計には財務会計と管理会計があります。前者は報告のための会計であり、後者は問題発見や経営意思決定のための会計です。DPCを取り巻く環境には厳しいものがあり、乗越えるためには相当精緻な経営を行う必要があります。 先進的な米国では…

部門損益計算構築について

部門別損益計算の構築が急務です。以下は、T病院から依頼があり、部門別損益計算の導入を行ったときの管理者会議での説明会の資料です。 『医療制度改革は厚労省により本気で行われている。制度に翻弄されることは止め、独自で利益体質をつくりあげなければ…

部門別損益計算の在り方(飯塚貴広)

以下は、ドクタートレジャーボックスのアイテムになった病院原価計算について、ホワイトボックス社 取締役 飯塚貴広が書いた文章です。 「久し振りのプラス改定である診療報酬についても、実際にはメリットを享受できる病院とできない病院が明確に峻別されま…

部門別損益計算の仕事

以下は、ある病院での勉強会で使った資料の一部です。 医療制度改革は厚労省により本気で行われている。 制度に翻弄されることは止め、独自で利益体質をつくりあげなければならない。 (1)自院の現状を知り (2)戦略立案 (3)業務改革を実施 (4)増…

原価計算とラーメン

先週、函館にいったときにホテルの近くの朝市市場でラーメンを食べました。 ラーメンは、久しぶりにこんなにおいしいラーメンを食べた、という感じでした。これで確か780円であったと思います。その横にあるトンとろ丼は250円でしたが、これも逸品でし…

病院原価計算のあるべきかたち

部門別損益計算の活用方法について、再度確認をしたうえで、あるべき原価計算体系の整備を行うことが適当です。 以下は、ある病院に提出した一般的な部門別損益計算をベースとした病院原価計算の考え方です。 参考にして下さい。 (1)部門業績の評価 各部…

病院原価計算レクチャー

以下は、先月行った病院原価計算レクチャーの一部です。 『部門別損益を計算することができるようになると部門別あるいは病棟別、さらには診療科別の損益が計算できるようになり、実際の損益がかなり詳しく分析できるようになります。部門の個々の費目につい…

DPCと原価計算(1)

患者別疾病別原価計算は残ろうとする急性期病院には必ず導入されるべき管理会計の一項目です。 これができなければ、いくらベンチマークをしたり、他の病院と比較してもまったく意味がありません。同じ治療をしている。 同じ請求である、といっても他病院と…

どこまでやるの病院原価計算(3)

SPDを入れている病院があります。現場の在庫を一元管理し、タイムリーなデリバリーをしてもらえることや、購入コストを引き下げるということでメリットがあるといわれています。しかし、現場においては看護師さんが例えば余分な在庫を病棟にもつなどして…

どこまでやるの病院原価計算(2)

原価計算は一般的になぜこれを行うのか。 ①原価を知るため ②原価をコントロールするため ③原価をいくらにするか決めるため といったことがその目的です。 原価がいったいいくらであるのを知ることは単なる興味の範囲では収まりません。 原価を知ることにより…

どこまでやるの病院原価計算(1)

看護師長のSさんは、看護師業務すべてのタイムスタディを行い、原価標準をつくりたいと申し出ました。私たちが患者別疾病別原価計算において、特定の疾患の患者に対し、タイムスタディをするための準備を進めているさなかでした。 私は息を呑みました。そこ…

病院原価計算はDPC必須事項(3)

3.まとめ 病院原価計算を行うことが目的ではなく、そこから何を抽出し、何を改革するのかが病院原価計算のポイントです。であるのであれば、病院全体のコストリダクション(原価低減)や管理会計全体のシステム構築が必要であり、これら体系的なアプローチ…

病院原価計算はDPC必須事項(2)

3.行為別原価計算及び患者別疾病別原価計算 次に行為別原価計算を患者別疾病別原価計算と同時に実行します。クリティカルパスによる原価計算が行われますが、クリティカルパスには治療行為以外の詳細な行為が記載されていないことが大半であり、別途共通に…

病院原価計算はDPC必須項目(1)

1.はじめに DPCを採用するには、病院原価計算の導入が必須です。 出来高からDPCに移行する過程で、どちらかが収益が高いのかといったシミュレーションはしなければなりません。どのような調整が行われるかは別として、疾病別にシミュレーションする…

病院原価計算の必要性(4)

原価計算のうち、部門別損益計算が病棟や部門の課題を発見するために利用されています。たとえばある病院はSPDを利用していながら院内在庫があります。 それは、看護師が注射針3本必要であっても、8本をとってしまう。そして5本をストックする、さらに…

病院原価計算の必要性(3)

最近の講演会以来やコンサルティングを受けたいという依頼の多くが、病院原価計算になってきました。 DPCの時代においては、部門別原価計算や患者別疾病別原価計算、そしてまつわる指標管理ができなければ、暗闇で、しかし少し目がなれているなかで仕事を…

病院原価計算の必要性(2)

広い意味の原価計算を考えるとき、予算実績管理の柱の構築が必要であることは説明しました。そこでは行動が重要です。どのように行動するのか、行動した結果どうであったのかについて常に検証していく必要があります。 先行指標を設定し、予算実績の差額があ…

病院原価計算の必要性(1)

病院原価計算が益々必要になってきました。というよりも管理会計(経営情報の収集及び経営意思決定目的)が必要です。ここでは、病院の動きや原価をどのように把握するのか、そしてそこでどのような経営的な決定をするのかについても病院原価計算に含めてい…

管理会計の重要性(7)益々管理会計

ある病院で医師が救急車を断りました。自分は脳外の医師だから他の疾患はみるつもりはない、という意見でした。救急救命士はあきれはて、この病院には患者を搬送するのはやめようということになったそうです。なぜそれが判ったのか。 指標管理を導入し、仔細…

管理会計の重要性(6)管理会計を導入した後が大切

部門別原価計算については、独立行政法人が一定の枠組みでこれを行なっていることをかわきりに、多くの民間病院がこれを導入しています。 しかし、予算実績管理を部門別に実施することによって、予算と実績に乖離があり、その乖離がなんでそうであるのかの事…

管理会計の重要性(5)リスクマネジメントへも影響

仕事はすべてこの仕組みが必要です。 誰かが仕事をしたら、間違いや不正が直ちに判る。自動的に間違いが発見でされるという方法を採用しなければなりません。 仕事のながれのなかで、何人もの人が処理を行ない、結果として間違いが発生しない仕組みをつくり…

管理会計の重要性(4)在庫目標の設定による正しい在庫管理

内部牽制(牽制→相手の注意を自分の方に引きつけて自由に行動できないようにすること〔広辞苑〕)制度によって、資産保全を行なうとともに、誤謬(ごびゅう=間違い)、不正を防止します。 早い話が仕事の仕組みのなかに、お互いにチェックするという作業を…

管理会計の重要性(3)内部統制制度整備

組織が成果をあげるためには、内部統制が整備されていなければなりません。内部統制は、内部牽制と内部監査からできています。もともとは、組織が適正な財務諸表を作成し、法規の遵守を図り、会社の資産を保全し、会社の事業活動を効率的に遂行することにあ…

管理会計の重要性(2)よい経営のタイムリーな掌握

①マニュアルを整備すること ②パスを整備すること ③リスクマネジメントを実効性のあるものとしていくこと ④教育を一人一人を確実に育成するものとしていくこと といったことや ⑤改善の具体的方法 ⑥PDCAの考え方の現場への導入 ⑦ブレークスルーのための方…