そうそう、これもぜひ伝えたいことがありました。
女性のドクターが、いま医療環境は悪化して、平均在院日数を短縮しなければならないなかで、患者さんに十分なケアをしていないという思いがあり、めげる。そのなかで、今の講義のなかで、ビジョンの話があったが、どのようなビジョンであれば皆さんはモチベーションをあげられるか。一緒に考えて行きましょう。とおっしゃったときに、胸がとても苦しくなりました。
この先生はいつも患者さんの事を考えて、いまの医療制度のなかで打ちひしがれている。使命感が強ければ強いほどそうした思いが沸いてきて、明るく振舞っているけれどもジレンマのなかで闘っているんだと思ったからです。真剣に患者さんのことを考えれば考えるほど、もっと患者さんのそばにいて…と思われたのだろうと…。
また、それを受けて、S看護師さんは、医療サービスということにとてもひっかかる。私達のサービスは通常のサービスとは一緒でない、看護はどのようなサービスであるのかを考えましょう。皆さんはどう思いますか…。という言葉でした。これは私達は専門性の高い看護を常に志向することで、常に最高のサービスを提供しなければならない、と言う思いの発露であったと思います。
その背景には、誰から認められなくても、私達は頑張りましょうという壮絶なメッセージでもあったと感じました。
この二人だけではなく、必死になってメモをとっている看護師さんの横顔をみていて、こんな人たちが沢山いれば絶対に良心は残る。医療は大丈夫だという思いがこみ上げてきました。
とてもすてきな報告会とすてきな医師と看護師さん、今日は本当にありがとうございました。