よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

コミュニケーション力の高め方

 

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 コミュニケーションとは、気持や自分の考え、意見を、言葉や文章などを通じて相手に伝えること、また相手との考え方や意見のやり取りのことをいいます。

 

    組織におけるコミュニケーションは、合目的的なものでなければなりません。すなわち、ただ話をすればよい、ただ考えを伝えればよいというのではなく、組織目標達成のために必要な情報のやり取りを行うことが必要です。仕事の成果をあげるためのコミュニケーションが、求められるコミュニケーションです。

   コミュニケーション力は、コミュニケーションを行う力をいいます。コミュニケーション行う力は仕組みと個人の能力の2つで成り立ちます。

 

   仕組みは、規則やルール、手順やノウハウをいいます。

 コミュニケーションを行う場が組織に設定されていなければ、個人が頃合いを見計らってコミュニケーションを取りに行くことになりますが、それでは継続的な情報のやり取りができない可能性があります。場が必要です。そのために会議が設定されたり、メールがあったり、他の媒体があります。

 

   また、ここでいう個人の能力は、成果に対する執着、相手を思う気持ち、伝え方に対する気遣い、伝わる話し方、論理的な思考、話を聞く力といったことがその内容です。意識や姿勢をも含めて能力といっています。


 コミュニケーションが成立するためには、ここでいう能力をもった個人が必要です。

   組織が何を目指しているのか、伝えるべき重要なことは何か、収集しなければならない情報は何かを判断し、相手の状況をみながら情報のやり取りを行わなければなりません。

 

  上記から、コミュニケーション力を高めるためには、
①組織目標が明確になり
②その目標を達成するために職員は協力して行動しなければならないという文化が組織に根付き
③全職員が、そのためは情報のやり取りが不可欠であるという意識をもつよう教育を行うこと、そして
④コミュニケーションの場を提供すること、さらに
⑤個人のスキルを高めるための教育を徹底して行うこと

⑥何よりも誠意や思いやりをもった人間力を育成する


が必要だと理解できます。

 ただ、こうしてみると⑥はとても重要です。

 医療という仕事の特性はあるものの、①から⑤を含め、組織は、すべての職員が誰に対しても相手の立場に立ち接したくなる環境を、提供しなければならならないと考えています。