よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

リスクマネジメントの体系的変革(3)

今日は、リスクマネジメントについて病院でミーティングをしました。対策が開示されないために、事故が完結しないという話になりました。ISOのマニュアルは事故ののち手順委員会によって手順が変更されていましたが、最終的にリスクマネジメント部会において、この事故については、この対策をとったという最終的な結論が整理されないでおわってしまっているという実態がありました。

結論的には、事故発生→本人によるレポート作成→上長によるコメント→一次対策→ネットでの開示→リスクマネージャー全員の閲覧→コメント追加→あるいは差し戻し→リスク部会→マニュアルの変更を含む対策立案までいっているものとそうではないものがあり、最後→このような対策をとったという開示→事故と対策のデータベース化→通達による示達、といったところまでできるよう、そして期日を決めて最後まで処理を完了し、期日が経過したものについては処理を促すといったことが決定しました。

これらは看護師さんでソフトに長けた方が、アクセスとサイボウズ、そしてエクセルでデータベースソフトを作成し、グループウェアのなかで運用しています。紙媒体ではないため、データの管理がとてもらくで、統計資料が瞬時にできるようになっていることと、予測、予防への利用が可能となったことが特徴です。なお、インシデントアクシデントレポートの提出枚数は2倍になりました。

ITを利用したデータベースソフトを利用することは、とても有効です。ただし、結局は対策が立案され、成果があがる→事後が抑止される、予防されることが最終目的ですからあと一歩というところでしょう。ちなみにSHELL(ソフト、ハード、エンバイアラメント、リブウェア、リブウェア)分析は意外と事故の原因を複数あげることはできますが、対策への誘導法が明確になっていないような気がします。

それで話は変わりますが、花粉症がまだなおりません。この本格的な対策は、私的にまだ立案されていません。結局は、花粉症の時期が終わりそうですけど…。