よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

経済環境に合わせた組織運営について

一般の企業で最近利用された経営方針発表会におけるトップの話を紹介します。
これは一般の企業だけではなく、病院においても同様のことが言える内容です。
勿論、病院マネジメントはより複雑ではありますが、職員全員が目的をもって行動しなければ今の環境変化に対応することはできません。参考にしてください。


『日本経済は一部回復してきているという見方がされています。しかし、多くの経済人が指摘するように、回復の基調は緩やかであり、年度でみればそれほどの活性化が図られるわけではありません。

また、規制緩和をともなう行政改革に拍車がかかっていますが、そのことによって大きく景気が回復することにはつながらないことも明らかです。40兆円の歳入が増加するわけでもなく、国家予算80兆円の歳出を賄うことができないため、赤字国債の発行によってなんとか日本が成り立っている状況です。

民間経済が不調であり、また公共工事予算が削減されるという、とても厳しい環境のなかで当社は事業を進めていかなければなりません。そのことを社員の皆さんは肝に銘じることが必要です。

経営方針書に掲げた目標をひとつひとつクリヤーするなかで、会社が立てた事業計画の達成を目指し、全社一丸となって会社の維持と発展を進めていくことが必要です。決めた利益を確実に確保するための営業体制や、無駄を排除するための徹底的なコスト管理を行わなければなりません。

各部門の幹部及び社員は、それぞれ与えられた使命や役割を果たすとともに、期待されている成果をあげていくことが望まれます。会社は幹部及び社員が目標を達成するための支援を惜しまず、成果をあげていけるよう常に働きかけます。会社は生き残りをかけた闘いに突入していますが、幹部及び社員においても緊張感をもって仕事をしていかなければなりません。

しかし、どうしても意欲をもてない、また成果をあげられない幹部や社員には厳しいようですが当社からの退場を勧告することもあります。人生をかけて仕事をし、成果をあげようという幹部や社員が会社とともに成長していくことができます。そして決意と覚悟をした幹部や社員しか残れない会社こそが社会から評価され、どのような環境においても勝ち残っていくことができると考えます。
   
懸命に努力し続けることで成果をあげ、ともに成功していこうではありませんか』