3.留意点
成果主義に基づく評価制度にいおいて、成果=目標です。
①難易度と達成度についての評価が困難
②厳密なかたちでの導入は合理的なエビデンスが要求される
といった問題を内包しています。
また、目標=計画であり、
①部門レベルで実行するのか
②個人レベルにまで落とし込むのか
によって大きく対応が異なるものです。
また、評価について、
①処遇とただちにリンクさせるよりも、まずは教育の課題として捉え、これを制度が導入されて一定程 度理解が得られ定着するまで猶予することや、
②影響の度合いを小さくしてからスタートし、徐々に大きくしていく
といった方法が考えられます。
処遇であれば
①合理的な根拠に基づいた賞与体系や
②評価のための徹底的な訓練
も必要です。
③人事考課との関係
も考慮されるなかでの検討となります。
なお、戦略が不明確で、定量的な目標とリンクしていないといったときには、問題が明確化します。 目標管理自体が独自で、かつ定性的な目標となることは、実効性といった観点から疑問がでてく
るからです。部門計画は定量的であり、かつ戦略目標とリンクしている。業績と連動しているとい
った部分での評価が必要です。
4.まとめ
成果主義に基づく評価制度の導入は、理論的であり、正しい方向ではありますが、実務においては
他の制度とのリンクや処遇との関係で、難しい点が数多くあります。導入にはノウハウが必要な領域で あると考えます。
「ドクタートレジャーボックス掲載記事」