よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

ブランドな病院(1)

私の好きな病院が新宿近くの病院です。そこそこの規模(418床)で外来もそれほど多くはありません。しかし、設備は整っていますし、何よりも職員の方は妙にかしこばらず(感じがいいです)、普通に仕事をされています。超接遇の色もなく、どちらかというとお会いする医師それぞれが本当によい感じです。

 なかなか伝わらないでしょうが、朴訥としてよいのです。先日は横になると胃酸が逆流してきて、練れないことが多く、そのときは胃薬を飲んでいましたが頻回にそれが発生するため、ついに病院に訪問ということになりました。初診9時30分、診察10時、胃カメラ2日後決定、採血あっという間、10時30分会計、お薬隣の調剤5分、っておーい、あまりにもはやいじゃん、っていう感じです。
 
ただ、診察していただいた先生は、『え~と、逆流性食道炎っていわれたんだね…、それでは…(お薬の本を手にとる)。前は何の薬飲みました?とりあえず、胃酸を押さえよう。○○を飲んでください…』、と自信なさそう。医師のプレートを拝見すると「呼吸器○○部長」と書いてあるプレートが申し訳なさそうに腰のところについていました。『この薬は24時間効くからね。で、胃カメラやろうね。うちは検査はやいからね。お大事に…です』
 結局、問診なし、触診なし、私が書いた問診表だけで終わりました。

 胃カメラの予約をとってくれる看護師さんが、胃カメラは消化器の部長ですから、と念を押しているのもきっと私が何か変な顔をしたからかなとかんぐってしまいました。

 何れにしても医師は真剣に考えてくれたと思います。まず開業すると内科全般をみなければならないので呼吸器であろうと循環器であろうと逆流性食道炎はみなければならないのです。辞典をチェックしながら。でもって極めつけは調剤でもらった薬の効能にピロリ菌除去と改訂あったことです。強そうな薬でした。以前逆流性食道炎でもらった薬は食道にとどまるように液体でどろどろしていましたがという説明をしたのですが、完璧錠剤、胃酸押さえるためのお薬=ピロリ君除去でした。
 やっぱり消化器専門の先生がよかったかな~と思いました。

 胃カメラの結果、食道に一部糜爛がありますが、胃のなかはなにもないです。と又親切に写真をチェックしながら、この部分が少しやられているでしょ?と説明してもらいました。都心の隠れた大きな病院であるこの病院が、やっぱり私は好きです。これからも何かあればまっさきにこの大きくてお医者さんがすてきで、隠れた私のブランドな病院にいきたいと思います。

「ドクタートレジャーボックス同時掲載記事」