よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

医療介護の仕事と自分

 最近の医療制度改革や介護の現状に、私は、とても危機感をもちます。人は生まれて必ず死にます。
若々しくいる間、病気も知らず、疲れも知らず、その場その場で悩みながら元気で(あるいは悩みながら)生きている時代を過ぎ、ある程度の仕事を続けてきて、身体的にも疲労し、加齢し、だんだん身体が弱ってくる時代がきます。

 そして、仕事からリタイヤし(リタイヤしなくても)、老人になり人生の総決算を迎えることになるのです。あえてここにわかりきっていることを書いたのは、自分で納得する必要があるからです。いまはまだまだやりたいことが沢山あり、仕事のプランもあり、懸命に生きて生きたいと考えているにもかかわらず、在宅医や介護にかかわる仕事に携わっていると、いやおうなしに、現実が目に入ることになります。勿論、急性期医療の現場でも、生と死は付きまといます。

 しかし、変わりつつある医療介護環境や自分の家庭環境のなかで、加齢により老人になり、施設に入り、あるいは在宅で生活する方々のことを考えると、とてもつらく感じますし、又自分がどのように生きていけばよいのかについて深く考えます。
 
 毎日仕事だけの人生が、果たしてよいのか、いや社会に何を残せるのか、貢献できるのか、そうではなくて家族で楽しい時間を最優先しなければならないのか、ぜんぜん自活できるにもかかわらず、施設に入ってしまった母をどのようにみて行くのか、とか…。普通にどんな人でも考えることを、仕事柄、より強く感じるのかもしれません。
 
 それにしてもあっという間に時間がたち、目標としたことができていない自分がとても悔しいということがよくあります。地道に目標に向かって日々生きていくことで、答えを得ていくことしかない課題ではありますが。 
 自分に負けず、医療の仕事を始めるときにもった気持を忘れずに、少しでも成果をあげられるよう、さらに小さい目標の達成を積み重ねていきたいと思います。