よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

人材派遣営業本部構築からのベンチマーク

 今日の仕事は福岡で、人材派遣会社の営業本部の構築を役員会で説明すること、そして新規に立ち上げる本部営業の方法について営業担当者数名とミーティングすることです。テーマは次の通り。
①営本におけるデータベースの管理と、各所への発信の仕方
②各所からの受信の仕方。(誰が・いつ・どこで・どのように)概略マニュアル
③営本の位置づけ並びに営本と営業所長・営業労務の関係
④新規・深堀営業に於いて、どの様に結果を検証・評価するのか?
⑤営業本部運営に係る規程などマニュアルについて。
⑥営業本部に機能された営業所監査の必要性。これって、病院の本部の機能にも当てはまる感じはしませんか?
 
 結局病院の本部は、病院が円滑に機能を果たせるようマネジメントを行なう部門ですよね。医事にしても営繕にしても、総務にしても経理、経営企画、情報管理にしても…。職員が働き易い環境をどのようにつくりあげていくのかを考えそして、行動する部門です。その意味では、やっぱり同じですね。
①は管理会計領域ですし、
②はコミュニケーションの問題、その前に経営方針をどのように伝達するのかの問題でもあります。また③は組織及び権限の問題です。さらに、
④は増患ですよね。増患のための現場への企画と現場の動きをどうコントロールするのかがテーマです。そして、
⑤ですが、やっぱりコンプライアンスですよね。マニュアルはとても重要です。そして、業務改革も当然の背景にはみえかくれ、いや実態として明らかに存在しています。最後に
⑥ですが、内部監査、いってみれば看護部でいうオーディット、ISOでいう病院内部監査、また、リスクマネジメントでいう巡視活動、といったところでしょうか。
  
どの組織体も、皆組織運営のロジックは同じところにあるということが今回わかっていただけたかど  うか。結局は従来、こうしたことに病院が徒手空拳で立ち向かってきたということでしょう。
しかし、この最悪な環境のなかでは、迅速かつ体系的に作業を進めていかなければ間に合わない、という危機感をトップマネジメントがもつ必要があります。

慌てる必要はありませんが、急ぐ必要があるということを忘れてはなりません。