よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

病院改革プログラム(3)

(2)BSCへの移行
①現在導入している当院の目標管理制度は、従来目標管理制度を実施しておらず、はじめてBSCを導入 する病院と比較した場合、明らかに優位である
②したがって円滑に移行ができる
③但し、上記(1)を明確にしたうえで、各部門が必要とする目標や指標をBSCの指標として設定でき るよう誘導する必要
④BSCの前提として、経営方針を提示する必要
⑤BSCの進め方として経営方針を部門目標として提出してきた段階でヒヤリングを実施し、難易度の評 価を行う
⑥BSCを上記(1)の定着のためのツールとして利用する


(3)人事管理の見直し
①PTの給与見直しの検討
②①を実行するための賃金テーブル改訂方法の検討
③職務基準の再活用、職能等級要件の設定活用による適正な考課制度の導入
④院内スタッフによる考課者訓練の実施
⑤昇格(昇級も含むかどうか)試験の方法検討及び導入
⑥(1)で決定した人件費総額のなかでの人件費管理の仕組み


3.実施事項
(1)病院業績によって処遇を決定する仕組みづくり
①他病院の状況調査
②当院では過去、労働分配率と比して、あるいは他の指標と比してどの程度の賞与の支給をしていたのかの分析
③人件費総額及び賞与支給額決定する要素としてどのような要素が適当であるのかの検討
④人件費総額及び賞与支給額を決定する指標の決定
⑤現場がどう努力すればどう報酬が変わるのかのシミュレーション
⑥現状との乖離分析
⑦導入のための準備について議論及び検討
⑧部門別損益をも含めた上記のために必要な(かんたんで、わかりやすい)数値の開示の仕方の検討
    
(2)BSCへの移行
①現状の目標管理をBSCに意向した場合に、どのようになるのかについてのシミュレーション
②(1)を行うために各部門がどのような指標をもたなければならないかについての検討及び決定
③各部門がBSCを導入するときのフロー及び書類等の決定
④②及び③の現場への提示
⑤継続的収集及び管理のための仕組みづくり
⑥病院幹部による経営方針書の作成
⑦それから何を得て欲しいのかについての予測
⑧実際のBSCを導入ののちの継続的指導方法の検討(続く)


「ドクタートレジャーボックス同時掲載記事」