最近、意外と嬉しかったのは、日本がサッカーに勝ったことですが、実はその裏に中田がいたということが胸を熱くさせます。最終戦にはでれなかったけれども、教え子二人が北朝鮮戦で得点し、教えた意味が見出せたというところがすてきでした。
テレビの映像では、前のバーレーン戦で、一人で体を張り、一対一で負けなければ勝つといいながらが組織をまとめていったのはリーダーとしての中田であり、真のリーダーを見た思いがしました。
私は普段サッカーをほとんど新聞でしか見ませんから、かえってかもしれませんが、メンタリティーでの勝負を行なうことが試合に勝つ要因となっているチームは(実力が伯仲しているのであれば)、やはりリーダーによって勝敗が大きく影響を受けることは容易に想定できます。
中田はキャプテンを他人に譲りながらも、テレビで優しく試合を見守っていました。得点をしたときも、笑顔で大騒ぎするのでもなく、はでなパフォーマンスをするのではなく、暖かいまなざしで控えめに喜ぶ中田の姿は、神々しくもありました。
リーダーってこういうものなんだなと感じています。自分もスキルがあり、あるいは高く、何でもできるけれどもスタッフをきちっと方向づけて組織として一定の成果をあげることができる…。そうしたリーダーが医療機関にも多くいます。
毎日毎日、リーダーシップや組織、意思決定、スタッフがどうすれば自分の良心にしたがった医療を行なうなかで、組織的な動きをしていけるのかについて思いをよせていますが、本当は、いつも病院や診療所の先生、スタッフに本当にいろいろなことを学びます。コンサルティングフィーを負担するのは私達であると思うことも多くあります。
毎日全国のさまざまな病院におじゃましていますが、お会いする方々一人一人の一言をも漏らさないように大事にして、よい病院のお役に立てればと思っています。