よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

DPC準備委員会の組成及び運営(3)

3.具体的対応
 DPC申請のための準備については、別紙にあるとおりの活動を行う必要があります。これは一般病床で、急性期をやろうとすればもう当り前のことになっています。
 しかし、実質的には従来実施してきた事項を徹底しなければならず、再度確認しなければならないことがあります。
 ①マニュアル委員会を活性化することにより、マニュアルを改定するための改善を行うとともに、教育を徹底して行う(来月から弊社によるマニュアルの添削及び改定状況の評価を毎月実施する)。
 ②リスクマネジメント委員会の活性化により、アクシデントやインシデントを数多く抽出するとともに、対策を正しく立案しマニュアルに反映する。これも教育の対象となる(来月から弊社による分析作業が開始される)
 ③パス委員会については上記で説明したとおり(スケジュール管理をしながら必要なパス数を作成することの徹底が必要)
 ④看護記録委員会などにより看護プロセスのモニタリングを行い看護の質を向上させる(看護診断・計画・実施・記録の精度向上)
 ⑤地域連携は看護部や他を巻き込んで現在の体制を大幅に変えていかなければ今後の成果を得られません。訪問看護ステーションや居宅支援事業所、在宅医や開業医を集めた勉強会を開催するなかで、紹介や退院ルートを確保することが必要となる
   
 ⑥毎月の予実の精度をあげる(行動レベルまで毎月議論できるレベル)。そのためには部門別損益計算や患者別疾病別原価計算により、問題点や課題を出し続けることが必要   
 ⑦目標管理を徹底し、毎月成果をチェックしながら次の行動につなげるというながれをつくりあげていく必要がある
   
4.まとめ
 経営改革委員会の運営においてDPCを柱としたさらなる改革活動を再スタートすることが求められています。DPCを中心軸とした病院全体の活動を誘導する必要があります。

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