よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

大黒柱

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 どのようなものにも、核となるものがあります。組織であれば中心人物であったり、家であれば大黒柱であったり、建物であればエレベーターホールであったり、そのものの顔になるものがあります。そうしたあるものをきちっと支えている中心となるものがみえなければ、人はそのものを信頼することができません。

 信頼され、信用され、安心されるためには、大黒柱が必要です。人が成長する過程にいおても、そうした人になれるよう、例え目立たなくても、きちっと何かを支えている確信が持てる。そんなものをもてるよう力をつけていかなければならないと考えているのです。

 自分のなかで、何が自信となるものなのか、それは十分か、さらに成長し自信をもてる自分になるためには、何をしていけばよいのか。常に考えることが大切であると思うのです。

 写真は、天王洲アイルのシーフォートにあるエレベーター塔です。銀河劇場につながるたった数回の地下からのエレベーターを動かすための塔なのです。しかし、先日この塔をみたときに、あまりの存在感に感動すら覚えました。この施設の設計者は、何を思いこのエレベーター塔をつくったのか。

 まさに、シーフォートの顔になるよう、そしてこの場を訪れた人に勇気を与えようと意図したのだと考えるのです。塔自体のデザインもよく考えられていて階段と組み合わせることにより機能を高め、そしてかつ背景から光が差し込むようつくりあげ、塔そのものをさらに荘厳なものにしています。

 どこからみても考えに考えられた塔であると思います。このホールに行った方は分かりますが、ホールの1、2階にある店舗は、それほどレベルの高い、高級なお店ではありません(失礼しました)。フツーです。しかし、この塔があることで、このホールの印象を強くする効果をもっています。

 俺はこのままでは終わらない、まだまだやれるといった思いが塔から伝わってきます。いまはこうだが、必ずもっと成長するといった意志があります。ホール自体をどのようなイメージにも仕上げることができる塔であると考えています。ホールにある多くの店が変わり、提供する商品サービスは変わっていこうとも、塔はいつも向上心をもって主張する。
 この施設の思想や意欲を、強く感じると同時にわが身を振り返った瞬間でした。