よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

渾身の懇親

以前、ホワイトボックス社のクライアントであったS病院の理事Yさんと部長のIさんと会食をしました。

久しぶりにお会いしたIさんとのミーティングで、いちどYさんとお話をしようということになったことが理由です。

 私の事務所の地下にある割烹「治作」で、お食事をしたのち、隣の三井ガーデンホテルのラウンジ「スカイ」に到着しました。この近辺で一番高い場所にあり、汐留のビルや東京タワーあたりが一望できる場所です。

 スカイというと、つまらない話ですが、JALが「すかいですかい」といううどんを販売しています。いつもこれが頭に思い浮かんでしまいます。

 最近の医療情勢や、Yさんの病院の状況、これからの戦略について話したあと、楽しく杯を重ねました。

 お話の内容は、地域でどのように医療を展開していくのか、診療報酬改定に対し、どのように対応していくのかといったことがテーマでしたが、Y理事の病院の、よく存じ上げている先生方についての話題になり、とても懐かしい時間を過ごすことができました。

 結局のところ、病院はマネジメントを強化していくことがとても重要であり、すべての医師をはじめとした職員が、どのようにやる気をもって働くことができるのかで、医療資源を最大活用することができるかどうかが決まる、ということが再確認できました。

 すべての病院幹部は、組織をどう動かしていくのかについて徹底して考えなければなりません。結局はすべて人ですから、価値観の異なる彼らの魂に訴えることができるかどうかがマネジメントの肝になるのでしょう。一人一人は真剣に話し合えばわからないはずがありません。
 
 私もそうですが、どうしても面倒くさくなってしまったり、どこかで諦めたり、あるいは無難にすませよう、荒立てるのはやめようといった結論を出してしまうことは、よくないと思います。悔いののこらないよう、懸命に彼らのことを思いやることが大事なのでしょう。
 少し酩酊し、回転が悪くなった頭で、私はそう繰り返し思いました。

 いくつかのグラスをカラにしたあと、再会を約し、お二人との別れを惜しみながら、帰宅の途についたのでした。