よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

そうでもない医師(1)

いままで、良い医師の話が大好きでした。
今日はある病院で理事長や幹部から、そうではない医師(国立有名大学医学部卒)
についてのお話を聞きました。

エピソード
1.ある日、必要な機械は言って買ってもらえ、10台でもいくつでも院長がいっていたと言って買って  もらえ~
2.学会に行くといってゴルフ(シングルの腕前)旅行(交通費は請求なし)
3.SPD導入時、その人が院長ならうちは降りますといって業者が降りた
4.夕方5時になると速攻帰宅
5.夕方になると患者さんへの指示を出す常勤医をそのままにしているため、定着率が悪い病棟を放置
6.非常勤が10名もいるのに、彼らへの戦略を提示せず、常勤医をやとえと騒ぐ
7.患者の少ない午後に非常勤の3診体制導入
8.連休の間は必ずうめる
9.その他びっくりすること山のよう
ということでした。

考えたこと
1.は事業計画に載せて優先順位をつけ投資採算を見た上で判断する必要
2.あきれてコメントなし
3.いったんとりつかれるとたかられるということらしい。証拠いくつか。やばいっす
4.仕事を沢山残したまま「あとよろしく」…し~ん。これもコメントなし
5.面倒なことはいやだということで、医師不足の足元をみている感じ
6.医局会議で戦略の議論は?なしとのこと。
7.非常勤の先生は楽でしょうけど…
8.サラリーマンの鏡です。でも職員がかわいそう
9.管理職としてということではなく、社会人としてのモラルは?なぜ、楽な、そして的外れなことを
  して気にしないでいれらるのか

院長としての仕事をして欲しい。
管理能力を見極めて欲しいということが今回の仕事のひとつです。
チェックシートをつくって面談することになりました。

女性には優しいそうで…。どんな先生なのか楽しみです。
トップの一人がこうした先生であると、ある意味職員は大変です。
よい経営の仕組みはつくれますが、医師のマインドを変えることは困難です。

でも、ある病院は、私立大学病院のローテ病院ですが、病院改革が軌道にのったときに、若手の医師が「仲間にいれてくれ」といって改革委員会へなだれ込み、5人の医師が改革活動に加わりましたし、ある病院の医師は、指標管理や部門別損益計算による仔細な数値の前に、やる気を出してくれました。

職員が変わること、仕組みが変わることで、こうした意識の変容があることを期待しています。
日々の改革活動を継続していくことは、
管理者としての医師へ警鐘をならす、と言った意味での意義がありそうです。