よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

そろそろ復活します

 ながいあいだブログを離れていました。当社も次の戦略をほぼ明確にすることができるようになりましたので、ブログをupしていきたいと思います。

 私たちホワイトボックスは、日々病院経営支援や介護事業の一部に携わりながら、日本の医療に対して役に立てるのかということについて、悩みをもって行動してきました。
 
 日本経済の先行きがこんどこそ大変な状況になっている現状において、消費税の5%の増税は決まったものの抜本的な対応ができる対策でもなく、あいかわら国債だよりの財政が行われています。増加する医療費をできる財政ではないということについて医療人はよく認識する必要があります。

 海外から自由診療の患者を呼ぶことや、日本の医療制度改革への対応支援をどのように行うのかについて多くの仲間とともに行動し、一定の取り組みをしてきましたが、その結果、さまざまなことがみえるようになってきました。

1.アジア各国は明確なヴィジョンをもって国を運営している
2.アジアはまだまだ医療システムが整備されていない
3.日本のアッパーの医療の質には到達していない
4.着実に日進月歩をもって進化してきている
という経験をすることができました。

そして、今後は、

1.国内の各医療機関が利益を出せる体制をつくりあげる
2.海外との連携を強化し、相互にメリットを追求できる取組を行う

ということに焦点を当てることが適当であることが理解できました。

 当たり前のことではありますが、あと数年といわれている景気悪化に対抗するためには、病院は、実患者数と単価アップを図るための院内改革を進めることが肝になりますし、それに対してはファンドや金融ストラクチャーを使うということが有効であること、そして、日本の国民への医療機会を担保しつつ、海外との相互連携を持続的に進めていくことが必要です。

 病院経営改革は自明の理ではありますが、出遅れた海外との連携についても、必ず日本の医療や介護を守ることになると確信しています。診療報酬や介護報酬が引き下げられたとしても、患者さんや利用者さんは必ず質の高いところに集まります。ここで質とは、思いに裏付けられた技術技能をもち、それらを表現できる個人のスキルと、合理的で正確、かつ迅速に対応できる優れた仕事の仕組みを指します。

 個人の仕事の質が高くなければ患者さんや利用者さんから求められていることを提供できませんし、使いやすく成果を上げやすい仕組みがなければ、個人の行動をサポートすることができません。そのための病院改革を行う必要があるのです。従来行ってきた、明確やヴィジョンや戦略を前提とした、ガバナンスや組織運営の深みを増す活動です。マニュアルやパス、リスク、教育の4本柱を基礎として、業務改善や評価制度を駆使したモチベーション向上を常に図れる体制、そして何よりも指標管理や病院原価計算を駆使したモニタリングシステム整備が必要です。
 海外にしても、いままで地道に海外への貢献を数多くしてきた日本の医療ではありますが、まだまだ言語の相違やメンタリティの未整備から外国人が来日しづらい環境があります。アジア各国はいわば英語圏であるところが多く、また一体としての連携をしている国も多く患者さんの移動がうまくいっているところも多くありますが、日本は遅々として日本のよさをアピールしきれずに終わっているところがあると考えています。さらなる具体的な活動が求められています。

 今後、ホワイトボックスでは、病院改革については、事務長や看護部長等の病院の勉強会や院長のためのマネジメント講座を行う準備を進めていますし、海外については海外視察やケースでのご紹介を行うための蓄積をしています。ブログでも随時紹介しますので、チェックをしてください。次の時代に向けた闘いを皆さんとともに行っていきたいと考えています。