よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

サ高住の医療における役割

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今日は以下のセミナーを仙台で行いました。ミサワホーム主催の高齢者住宅セミナーです。

日本の医療介護の未来
(1)構造的な問題と少子高齢化により財政悪化
(2)景気は回復しない
(3)年金問題や増税問題は益々日本を脆弱にする
(4)医療・介護の維持は日本における最重点課題
(5)最後に残るのは、農業・漁業、医療・介護、そして生活
  関連事業のみ
(6)質が高く合理的な医療・介護しか組織を残せない現実
  がある
(7)現状を見て、未来を予測し、準備を怠らない

医療制度改革の方向
(1)機能分化と在院日数短縮
  急性期、慢性期、介護期の峻別
(2)診療報酬包括化
  出来高病床の包括化→DPCの強化
(3)病院病床の削減
  業態別での削減着手
(4)結果としての医療費削減
  枠組みの改革によるアプローチ→2030年からは高齢者人口が減少することによる実質医療費低減

医療機関はいま何をすべきか
(1)病院は、急性期、慢性期であっても、(実患者)増患と 
  単価アップを行えなければ生き残これない
(2)退院支援計画の運用と受け皿としてのサ高住の円滑
  な運用ができなければ病院を円滑に運営できない
(3)訪問看護、介護サービスを同時に立ち上げ、待つ医療
  から出向く医療への展開を行いつつ、これからの医療
  をどこで行うのかについて考えなければならない
(4)地域医療を継続するため、病院からの業態転換、診
  療所の新規開業のため、サ高住への展開が必要

サ高住は軽装備の病院
(1)サ高住は、軽装備の病院である
(2)医療機関が運営しなければならない
(3)地域にあって、介護療養病床や医療療養病床の受け
  皿としての機能と、急性期病院の門前にあって、在院
  日数短縮のため早期退院を促す機能の2つをもって
  運営される
(4)酸素配管付のサ高住も生まれてきている

適切な場所に医療とセット
(1)今後、介護期医療に重点が置かれるのは間違いなし
(2)サ高住の建設は医療機関運営の基本
(3)地域完結型医療はサ高住を持つことで実行
(4)建設する場所を医療機関の近隣、又は人口集積地
(5)経営改革を同時に実施する必要
(6)人口集積地で運営する必要
(7)地域内に集中して建設することが有効
(8)15年以内で回収できるよう事業計画を綿密に立案
(9)早期に着手して成果を享受する必要

早急に対応すべき
(1)現状分析
(2)戦略明確化
(3)方向決定
(4)活動開始
(5)サ高住建設
(6)サ高住運営
(7)地域医療及び介護への積極的展開
について、ノウハウを持った組織との連携を行いながら早期に対応していく必要がある

といったことを中心に話をしました。
100名近くの方々にお聞きいただきました。
住宅の活用が医療にとって、とても重要になると考えています。
(1)DPC病院の入院前の合併症管理
(2)ICUの効果的運用
(3)DPC、長期慢性期の退院支援管理
(4)介護療養病床の患者受け入れ
といったメリットがあります。医療型高齢者住宅へのニーズはこれからも増加し続けると考えています。