よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

人事考課の体系(3)評価制度の意味Ⅰ

評価制度は何のためにあるのかについて検討します。

組織は目的をもって存在します。
目的のない組織は存在しえません。
病院であれば、目的を達成するために、設備をもち、人を雇用し、そして医療を提供します。

目的を達成するために日々活動するのです。
そうであれば、組織目標に合わせて人が動く必要があります。
人が組織目標を達成するために動くことで組織目的が達成されるからです。

例えば地域に密着した急性期医療を提供し、地域住民が健康で豊かな生活を送れるよう支援する、といった理念のもと病院が運営されているとします。
地域密着、急性期医療、地域住民健康がキーワードになります。

その場合には、例えば、本院での急性期医療、サテライトや連携をしたうえでの地域完結型医療、あるいは健診や人間ドックの提供、未病の方に対する疾病管理といったことを行なうことが戦略となります。

であれば、急性期医療を取り上げれば、看護基準は2:1で平均在院日数14日を目指す、あるいは外来分離だけではなく、実質的なサテライトを設置、さらには医師独立支援、研修強化、病診連携強化のための地域連携(紹介率は30%以上=救急車搬送患者増も含む)といったことがテーマとなります(続く)。