よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

二極化が進んでいます(2)

今日は、O病院の事務長と朝からミーティングしました。
再来年の機能評価再受審に話が及びました。

Ver.5は結構厳しいという感じをもっているようです。いくつかの病院でいわゆる「落ちている」ところの話を聞いているからです。実際に形式が整っているだけではなく、実際に運用されていることが前提となっているようです。

例えばマニュアルについても、改訂の有無、日付、権限、部署間連携、そして内容についてのチェックが入ります。ただマニュアルを作成するだけでは、今後の体制を整備することは困難です。実質的にマニュアルを利用していなければ対応できません。

そして、マニュアルとリスクマネジメント、マニュアルとパス、マニュアルと職務基準、そして教育と評価といったように実際のリレーションが明確につくりあげられることによって実質的な成果→医療の質の向上と結果としての効率の向上を確保することができるようになります。これは実際にやってみれば良く判ることです。

当社の部門別損益計算や予算実績分析の差額分析におけるKPIもサーベイヤーに高く評価されるにいたり、やはり実質的に成果をあげる方法での対応を行なっていれば間違いなく機能評価を取得することができる、という感触です。従来型のかたちだけといったことでは間違いなく駄目でしょう。というよりも機能評価を目的化して対応すれば、それ以上のレベルには到達できません。

二極化の一つの表れとして機能評価を受審できる病院とそうではない病院、機能評価を実質的な活動の結果として受審する病院と形式的に受審する病院、機能評価を模試として捉え本番=日々の改革に進む病院と、機能評価を本試験として捉え、日々の改革を懈怠する病院…。

多くの二極化の要因が生まれます。

あと2年、4年後(20年、22年の改正は18年よりも数段上の改訂となりそうです)の病院はどのようになっているのでしょうか。そして本当に改革を進めた病院と我々はどのような次の地域貢献の場面をどのように迎えているのでしょうか。とても楽しみです。