よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

やり切ることの効果

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 「やり切る!」

 

 なんと清々しい魅力的な響きなのでしょう。

 

 何かをやろうと決めて、決めた通りにやり切ることは難しく、やり切ったときの気持ちは格別です。

 

 何かをやり切るために、何が必要なのか、やり切ることで何が得られるのかを考えます。

 

 何かをやり切るというのは、

  1. 自分としてベストを尽くし
  2. 決めたことを
  3. 決めた通りに完了すること

をいいます。

 

 なお、決めたことが行動している間に変化し、違うものになることもあります。これをやろうと思い行動したが環境が変り、また相手のニーズも変わったけれど柔軟に対応して、目的を果たしたケースです。これも決めたことに含まれますね。

 

 場合によれば、決めた通りに完了できなくても、ベストを尽くしたのだから、自分としてはやり切った、ということもあり得ます。

 

 整理すると、

  1. ベストを尽くして目標を達成した
  2. ベストを尽くしたが目標は達成できなかった
  3. ベストは尽くさないけれど目標を達成した

の順番でやり切ったということになります。

 

 4.ベストを尽くさず目標も達成できなかった、

というのは問題外で、やり切ったというところからは、ほど遠いですね。

 というか、そんな姿勢では、しのぎを削る厳しい時代には生き残れないですよね。

 

 そう考えると、まずはベストを尽くすことがやり切ったことにつながるし、ベストは尽くさないけれど頑張ったことで目標がクリヤーできれば、やり切り感を得られることが分かります。

 

 やり切ったことにより、以下の効果があります。

 

 1は最高の経験で、自信をもって次にチャレンジできます。

 2でも、何に取り組んだ経験や、上手くいかなかったことの原因を徹底的に分析すれば、失敗したことを糧として次の活動に活かせます。

 3は、ベストは尽くさなかったけれども、(ベストを尽くして成果を得た時よりは気持ちの高揚は小さいとしても)決めたことを成し遂げた=やり切り感が、次の高い目標にチャレンジしようという思いに影響するという意味でとても価値があります。

 

 何かに取り組み、ベストを尽くし、何かを成し遂げれば次のステップに進める。成し遂げなくても次につなげられる。

 

 そして、ベストを尽くしていなくても、ベストを尽くそうという意志をもち行動しているプロセスでうまくいけば、「なんだ、もっと大きな課題もクリヤーできるんじゃないか」と、さらに高い目標にチャレンジできるという帰結です。

 

 常に目標を掲げ、挑戦していくという活動が、自分を高めるし、さらなるやり切り感や成果につながることが理解できます。

 

 やり切ろう、という意志をもち、とにかく日々の仕事に取組むことが本当に大切なんだ、ということを改めて考える機会になりました。