
創造力とは、新しい何かをつくる力ということですね。新しい何か、は世の中にないものという定義を満たしていれば、どのようなモノでも(サービスでもシステムでも)よいと理解しています。
ここで世の中というのは社会であり、社会に貢献できるかどうかではなく、単にない何かをつくるという領域も含まれています。しかし、全く使えない突拍子もないものを生み出しても社会で評価されず価値もないものであれば意味がありません。
なので現実的に創造力は、「新しい価値のある何かをつくる力」ということができそうです。価値の定義は様々ですが「役に立つ、また大切な程度」が妥当です。
創造力が発揮されるプロセスは、
- 何かをひらめく、
- ひらめきが価値のあるものかどうかを検証する、
- 検証したひらめきを具体的に言語化する、
- 言語化した何かをかたちにするための手順を明らかにする、
- 手順を踏んで何かをつくりあげる、
- 完成したものが当初の創造の条件を満たしているのかを確認する、
といったものになると考えられます(簡単に書きましたが、実際は血のにじむような時間をかけて行われる創造活動もあり、軽々には語れないこともあります)。
単にアイデアを思いついた(ひらめいた)だけでは実行されず形ができません。創造力は発想力を具体化し、実行できるところにその意味をもっています。漠然とこんなものがあればよいというイメージをもったとしても形にならなければ意味がありません。小さなことでも具体化していくことが大切ですね。
さて、例え世の中のどこかにあるものであって新しくなくても、身近な組織や地域社会のなかで新しく価値をもつことがあります。
これはここで定義する厳密な意味で本来の創造からは外れるとしても、まずはこの領域から攻めて訓練することで本来の創造力をつくりあげていくことができます。世の中にない新しいものといったところに到達しないとしても、身近な環境において価値のある新しいモノ(以下サービスも含む)をつくりつづける癖をつけることが、いずれは本当に世の中にない新しい価値のあるモノを生み出す源泉になると考えています。
ここで改善提案の登場です。業務改善は現状の業務プロセスを見直し、効率化や生産性向上を目指す活動のことをいいますが、どうすればもっとうまく、はやく、やすくできるのかを考え実行する活動です。業務改善は創造活動の癖をつけるための、とてもよいきっかけになる仕組みだと思います。うまく、はやく、やすくというのは便利で誰かが助かり、まさに価値を生むものであるからです。
なお、「うまく」できるのは良いけれど時間がかかったり、コストアップするのでは一義的には価値があるかどうか分かりません。
例えば以前より質が高くても時間はかかるし、コストは高くなるけれど全体として問題解決になった、価値があるよね。お金をかけてもこの質を担保することが大事だ、ということはあるかもしれませんが、結局は「うまく」「はやく」「やすく」行動できる何か新しいものをつくりあげることがベストで、それらを目標にすることが創造力を身に着ける基本的行動だと考えています。
いままでにない新しい価値を生む何かをつくりあげうことを皆が意識し、もっと便利になることで、何かないか、どうすればできるのかといった議論ができる環境をつくれれば、人々は創造的になり、常に新しい価値が生み出される社会になります。一人ひとりが創造力はどのようにすれば身に着くのかをまずは学ぶことが大切です。
なお、創造力はまったく0から新しいことを発想し、それを具体的なものにしあげ実行してしまうケースもありますが、何かの組合せであることも多く、実際にはそうしてつくられたものが新しいといわれたりします。前者は発明、発見でありとても重要なことですが、社会で新しい価値のあるものというのは以外と後者が多いかもしれません。
始めは驚くような発明、発見であり、価値創造されたものが出回り、それらが組み合わされて新しい価値が生まれるという繰り返し作業が経済の成長をもたらしているのかもしれません。身近なPCやスマホ、ChatGPTもそうした積み重ねんのなかで生まれ進化していますし、よく言われるようにAppleやユニクロなども同じモデルに入るかもしれません。
いずれにしても、私たちはいまやるべきことをしっかり行うとともに、常に自分のなかで創造力をもち新しい価値を生む何かの活動を行っていくことで進化できるし成長できます。
小さな繰り返しや失敗のなかから学習し、少しずつ進歩するとともに、ときどき小さな社会のなかで創造力のかけらを使い創造的に改善活動を行う。そしてさらに仕事において、これは社会に役立つだろうという、価値のある新しい何かをつくれるよう日々研鑽する、という生き方をしたいと時々考えるのです。
社会で何が起こり、どのような新しいものが生まれているのか、今までにない製品やサービス、システムがあるのか、それはどのようなものか、なぜ新しいといえるのか価値があるのかを学びながら、多くの仲間と、小さくてもよい、いつかは世の中にない新しい何かを創造できれば楽しいだろうなと思います。