よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

やる気はどこから来るのか

 人がやる気になるのは、なぜなのか。

 とても難しい問題です。
全ての人がやる気になることができる方法があれば、誰もが採用する事でしょう。

 ご承知のように動機付け理論や、動機の喚起に対する考え方は沢山あります。ここでは、それらを列挙して検証することはしません。

 結論からいえば、あまり、複雑に考えないことがポイントです。

 医療における、私の経験に基づく考えを説明します。

【トップマネジメント】
▽リーダーの魅力的な人間性
▽懸命に医療に取り組む姿勢
▽高いマネジメント能力
▽仕事に対する厳しさ、真剣さ

▽戦略の正しさ
▽適切な事業計画
▽実行力

▽潔(いさぎよ)さ
▽相手に対する思いやり
▽礼儀正しい言葉遣い
▽豊かな表情
▽弾む明るさ

【組織風土・文化】
▽よい医療をしようという意識、執着
▽業務改革に対する意欲

▽ダメだと思うスタッフを支える厳しさと優しさ

 

【職員】

▽やりたいことができている

▽やらなければならないことが腑に落ちている

▽上記を実行するための阻害要因が排除出来ている

これだけです。
しかし、こんなにあります。

 このようなリーダーや組織があれば、職員は自分の思いを遂げられる可能性を強く感じ、やる気になります。

 

 ルールや詳細な仕組みは、その中で自助的にできてくるし、また人も育ちます。

 

 新しい仕事や環境変化にも柔軟に取り組んでいくことができます。さらに、皆が常に合目的に動くことができるようになります。

 ここで提示したリーダーがいたり、病院があるか、ないかといえば、それは、0か100ではありません。

 

 どの病院も、よいところを持っているものだし、医師のなかにも、上記を地でいく医師も数多くいます。看護師もコメディカルも事務のリーダーも同様です。

 要は、こうした形をリーダーか志向しているか、あるべき組織をつくろうとしているかどうかが、スタッフのやる気に大きく影響する、ということでしょう。そのことを理解し、そこに少しでも近づくよう努力することが大切なのだと思います。

 昨日も、ある会合で分野の異なる魅力的な四人の医師と語り合いましたが、さすがにそれぞれ病院や事業のトップとして、成果を挙げているだけのことはあると、感心しました。

 上記を体現しているリーダーたちであり、多くの示唆を受ける時間を過ごせました。

 今多くの病院が、持てる力を最大限発揮し、日本の医療そして生活を支えています。職員すべてが前を向き、頑張っている証左です。

 そうではない病院がなくなるよう、職員全員がいつも「やりきっている」という満足が得られる病院が少しでも増えるよう、私は願っています。