よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

生活習慣病センターの設置(1)

 ある病院で、生活習慣病センターの設置を行いました。そのときの資料の一部です。


 生活習慣病センターは、現在すでに設置している糖尿病専門外来・高脂血症専門外来を発展的に解散し、生活習慣病を一元管理することを目的とした専門外来窓口をつくることにより、複数の診療科が横串で連携し、生活習慣病を主因とした疾患をもった患者の総合的治療を行うものである。

1.外来患者からの管理
 主訴により外来に受診した患者が特定の診療科に受診するだけではなく、原疾患が生活習慣に起因する場合には、必ず生活習慣病センターの総合受診を行うよう誘導する。

 そのためには、各科の医師は、疑いのある場合には所定の検査を行うことにより状況を把握し、それにより生活習慣病センターへの紹介を行う。緊急性がない場合には、次回の予約をとるなど、事前管理を行うことにより、治療や指導が必要な患者を発掘していく。

2.人間ドックからの管理
 問診時にドックを担当する医師が、データをチェックしながら対象疾患に対する疑いをもち、生活習慣病センターへの受診を促し、その場で予約をいれることについて患者と話し合う。緊急性がない場合には無理強いはせず爾後に来院するよう説明するにとどめる。

 また、ドックを受けた患者で再検査のアラームがあるときには、まず生活習慣病センターに受診するように促す。アラームがある患者に対し、病院側から連絡を行い、受診を促し、予約をとるという説明をする。

 それができなければドック診断のデータとともに、予約の手順書を同封し提供することで来院を促すことになる(続く)。


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