よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

企業も病院も、守らなければならないもの

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 今日は札幌を早朝立ち、羽田空港に9時40分に降り立ちました。
 
 それから私の関与先である東京のクライアントに直行。夜まで監査法人の仕事として一日中会計監査をしていました。すでに小林会計士、津谷会計士、そして弊社補助者の大井さんはすでに到着して無言のなか監査をしていました。

 上場会社の会計監査は、簡単にいってしまえば事業の内容や財政状態や経営成績、そしてキャッシュフローをベースに内部統制をも含めた監査を通じ、四半期、半期、1年ごとに出される報告書に対する意見を述べることを仕事としています。

 財務諸表の信頼性を担保し、株主、そして債権者等の利害関係者を保護するため、さまざまな法律の元で監査は行われます。

 最近の監査は、エンロンやワールドコムなどの事故を受けて、コンプライアンスをベースとしたJ-SOXをも含みより厳しいものとなってきました。

 IFRS(国際財務報告基準)導入に向けて上場会社は必至になってもいます。会計は常に変わり、いつも変化しています。情報開示や判断可能性を追求していくとこうなるという思いがあります。

 っていうか、現場での監査はある意味、何か秘密を解き明かしていく不思議な楽しみがあります。完璧なレギュレーションを基礎とした監査は面白くありませんが、企業の立場に立ち、株主や債権者を思い大行う会計監査は、被監査対象企業が、それぞれもの経営資源を最適化し、ポテンシャルを高めていけるよう誘導することができます。

 これは正しい監査ではありませんが、どうしてもアドバイザリー的な仕事をしなければ企業も変わっていけないということが現実なのです。とりわけ大監査法人のクライアントと私たち中小監査法人のクライアントでは事業における習熟度が異なります。

 やはり、独立不羈(どくりつふき=誰からも独立し公平公正に判断できる)の立場にありながらも、アドバイザリー的な立場に、ほんの少しだけ(節度をもって)立ってしまうということはいたしかたないと考えています。

 実は、被監査企業への非監査証明業務の同時提供の禁止が規定されています。
 しくしく(T_T)
 
 まあ、いまから15年以上前の監査であれば、決算書をつくりながら監査するという、ひどい状況にある上場企業もありましたので、それから考えれば最近は、よく企業の側が勉強してきたという思いはあります。 

 いずれにしても、私たちは企業であれ、病院であれ、社会的な価値をもっている対象への支援を行うことを生業(なりわい)としているのだと思います。自らを律し研鑽し続けなければ(なかなかこれができませんが…(*_*))、私たちの存在意義がありません。

 って、少し堅苦しかったですね…。

 ということで、なんとなく疲れ、しかし、楽しい今日が終わりました。近くで食事をした帰りの電車のなかで、津谷さん、大井さんと一緒に、今日が無事過ごせたことで、ちょっとだけほっとした笑顔です。