(2)医療ツール領域
やる気になった人達に、医療ツールを提供します。パスやマニュアル、リスクマネジメント、看護プロセス、地域連携、委員会適切運営。接遇等、院内で行うべき事項のコアなツールを現場に任せるのではなく、病院が用意しなければなりません。
(3)モニタリング領域
組織が一定の方向に進むなかで、個々の部署や個人が活動する。結果として成果があがる。成果が当初設定したものと比較してどうであるのかをモニタリングする必要があります。
計画を立案し、行動して終わるのでは、次に進む何かを得ることはできません。
部門別損益計算や疾病別原価計算、指標管理を経て日常の損益を管理会計上で把握し、問題を発見。課題化してそれらを解決する行動へのフィードバックを行う必要があります。
また、日々の活動について常に定量管理を導入。
問題発見を継続しながら、毎日改革し続づけなければなりません。なお、すべてについて定量管理を行い行動することで、合目的活動を行うことが可能となります。
(4)機能からみたマネージメント領域
なお、別の角度からマネージメントを考えると次の区分を行うこともできます。
①現場マネージメント(MM)
②部署マネージメント(DM)
③DPCマネージメント(DPCM)又は業態固有のマネジメント(KM)
④病院全体マネージメント(OM)
3.管理会計領域について
病院が勝ち残るためには管理会計が必要
①財務会計
②管理会計
③キャッシュフローマネジメント
④指標管理
財務会計と管理会計、管理会計においても日常行われるものと特殊原価調査のように経営意思決定を行う時点で活用される手法がある。いずれにしても損益ではなくキャッシュフローをチェックする必要がある。「損益は意見であり、現金は事実である」。
キャッシュをすべての活動の原点とする必要があります。キャッシュフローがこれほど重視されたことはない時代に入りました。
なお、指標管理の考え方を理解しておくことが必要です。これはKPIともいいますが、あらゆる事象をすべて数字で表すことを意味しています。人数、金額、%
個数、回数、件数、時間、距離等々、あらゆる単位が管理の対象となります。何かを測定しようとすると、こうした単位を活用しなければなりません。
先行指標といわれる指標を設定、実績指標との間で乖離を調査、結果何が変化すれば、数字がどう動くのかをみて行動を変容させることになります。こうした行動をとれば数字がこう動く。
その数字が動いた時に組織目的は達成されたのか、されなかったのかといったことをチェックすることで、行動の正しさや指標の有用性を把握し、組織行動の基礎とします(続く)。