先が読めないなか、前に進んでいかなければならない時代。仕事の質を上げ生産性を高めるために、3つの視点から、(教育をも含めるという意味で)広義の業務改善を考えます。
一つは、仕事の仕組みの見直しに関すること、二つ目は個人の技術技能、そしてコスト削減に影響するものです。
まず、仕事の仕組みの見直し。例えば
- 業務を均一に行えないか(標準化)
- 複数の業務で関連するものを一緒に行えないか(簡素化)
- 動線を短くできないか(簡素化)
- チェック数を少なくできないか(簡素化)
- 時間帯を変えることができないか(集中化)
- 同一部署で他部署の業務も行えないか(移管)
- 内製化できないか、外注化できないか
- 止めてしまうことができないか(廃止)
といった検討を行います.
これらについて実務では以下が実行されています。
- 書類のフォームを変えてみる
- 仕事のながれを変える
- チェックシートを作成する
- マニュアルを整備する
- 仕事の分担を変える
- 日々行う必要性が低い仕事をまとめて行う
- まとめて行う仕事を日々に分けて実施する
- タイムスタディを行い現業務の生産性を定量的に把握する
- 重要性のない仕事を止める
- IT化を進める
また、個人の技術技能向上については、
- 部下がやる気になるにはどうしたらよいか
- 指示の出し方をうまくできないか
- 組織関連系をうまくできないか
- 個人に光を当てた教育システムをつくれないか
- どのような教育体系を整備すればよいか
- 日々の教育をどのように行えばよいか
- どう約束し、評価し課題を抽出すればよいか
- どのようなリーダーであるべきか
- どのように時間をつくればよいのか
が議論されます。
なお、同時に人件費以外のコストについての見直しも必要です。
- 仕様を変える
- 種類を変える
- 量を減らす、使用を止める
- 購入先を集中したり、まとめて購入する
- 価格交渉する
どのような組織運営を行うとしても、どのような業務を行うにしても、上記のかたちをつくりあげていく必要があります。
戦略の良し悪しや実行力が最も大切ですが、着地予測不能な環境変化を前にして、恒常的に行われる業務改善が組織運営の帰趨を決するといっても過言ではありません。
難しいことですが、複雑で不確実な時代、地味ですが原点に戻り柔軟な組織づくりを前提とした、躊躇ない社員の動機の喚起、業務改善提案制度の適切な運用が求められています。
なお、上記はニューノーマルに直面した働く者全てが、自分のこととして捉え合理的で質の高い生活を送るための視点でもあります。
強い信念による目標を掲げ、日々規律をもって過ごせる人生は素敵ですね。克己できない自分を振り返り、先ずは健康であるための鍛錬から始めたいと思います。