よい病院、よくない病院の見分け方[石井友二]

マネジメントの巧拙が、病院の良し悪しを決めます。多くの病院コンサルティングの成果をお伝えし、自院の運営に役立たせていただくことを目指します。職員がやりがいをもって働ける環境づくりも、もう一つの目的です

K市の病院

今日は、K市の病院にいってきました。当社は、人事管理制度整備の依頼を受け、給与や賞与の支給のためのベースをつくりあげることのご依頼を受け、第一回のご挨拶と今後の打ち合わせを行なうことが理由です。

戦後まもなくつくられた病院は、閑静な住宅街のなかにありました。小さな病院ですが、地元では知らない人はいない病院です。入り口は明るく、廊下にはポップなそして綺麗な絵が沢山かざられていました。そして病室も3年前に療養病床を増築し、とてもこぎれいなところのある病院です。

打ち合わせの後、病院見学をさせていただきました。

一般病床の病棟は個室と4人部屋から、療養型病床では、4人部屋から構成された病棟で、確かに全体としての利用率はあまり高くありませんが、ポテンシャルの高い病院であることが明らかです。コンサルタントのEさんは、ここで病院改革を行なおうとしています。

一般病棟では、さまざまな患者さんがご家族と面会されていましたが、この病院で羽を休め、治療をし、早期に社会復帰していこうという患者さんに対し、活気のある職員の方が慌しく動かれていました。

しかし、療養病棟では、沢山のご高齢のご老人がいらっしゃいました。この住宅街の病院で、ある方は空を見つめ、あるい方は目を閉じ休み、自分の人生を振り返っているかとも、そして今の社会を憂い、悲しみを乗り越えようとしているかとも、未来を信じながら、一休みしているかとも、たった数分のことでしたが、そんな風にみえました。

Eさんは緩和ケアとターミナルも運営したいとおっしゃっていますが、本心から社会に貢献していきたいと考えているEさんの思いが多くの患者さんに喜んでいただくこと、そして患者さんが自分の天寿を全うすることができることを祈りながら病院を後にしました。